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2026/10/09

Startup Portfolio

産業向け物理AIのPhysicsX、A*STARと5年4000万シンガポールドルで提携しシンガポールをAPAC拠点化

PhysicsXは、シンガポールにアジア太平洋地域の拠点を設立し、同国のAgency for Science, Technology and Research(A*STAR)と5年間で4000万シンガポールドルを投じる戦略的パートナーシップを締結しました。拠点設立はTemasekとSingapore Economic Development Boardの支援を受けており、現在約20人のシンガポールチームを今後3年間で100人超へ拡大する計画です。

A*STARとの協業では、PhysicsXの物理AIプラットフォームとA*STARが持つ科学・工学分野の知見を組み合わせ、複雑な設計や製造の課題に適用するAI技術を共同開発します。対象は海洋工学、先端製造、半導体製造、バイオテクノロジーなどです。PhysicsXは物理現象を学習したAIモデルを使い、従来は計算負荷の高いシミュレーションを高速化し、設計空間の探索や最適化を支援しています。シンガポールの海洋・オフショア企業Seatriumとの取り組みでは、配管レイアウトの最適化に要する時間を約40%短縮したとされています。

PhysicsXは航空宇宙、防衛、自動車、半導体、素材、エネルギーなどの産業を対象に事業を拡大しており、6月にはTemasek主導で3億ドルのSeries Cを実施しました。シンガポールではForward-Deployed Engineer、物理AI研究者、シミュレーションエンジニアを採用するほか、現地大学との人材育成も検討しています。今回の展開は単なる営業拠点の追加ではなく、研究開発、顧客への実装、産業パートナーとの共同開発をまとめたAPAC地域の技術拠点として位置づけられています。


PhysicsXについて
PhysicsXとは、イギリス・ロンドンに本社を置く産業向け物理AI企業です。F1や自動車開発の経験を持つRobin Tuluieと、QuantumBlack共同創業者のJacomo Corboらが創業しました。物理シミュレーションと機械学習を組み合わせたAIネイティブなエンジニアリング基盤を開発し、航空宇宙、防衛、自動車、半導体、素材、エネルギーなどに提供しています。製品設計から製造・運用まで、工学ライフサイクル全体の高速化と最適化を支援します。ハードウェアのイノベーションを加速することをミッションに掲げています。

 

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