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空間プロテオミクスのAkoya、Enable Medicineと共同で過去最大規模の商用シングルセル空間プロテオミクスアトラスを発表
空間生物学のリーダー企業であるAkoya Biosciences(Nasdaq: AKYA)は、AI活用可能な患者、細胞、分子データを提供するEnable Medicineとの提携を発表しました。両社は共同で、これまでで最大規模となる商用のシングルセル空間プロテオミクスアトラス『Enable Pan-Cancer Atlas』を開発しました。今回発表された『Enable Atlas』は、AkoyaのPhenoCycler-Fusion(PCF)プラットフォームと、最大60種のタンパク質バイオマーカーを同時に解析可能なPhenoCode Discovery IO60パネルを活用した大規模データセットであり、15種類以上のがんタイプを含む8,500以上のサンプル、1億個以上のシングルセルの解析結果を収録しています。また、空間トランスクリプトミクスデータや病理画像(H&E画像)、詳細な臨床メタデータなども含まれており、多様で深い細胞情報を有しています。このアトラスは、標準化・キュレーション済みであり、商用ライセンスが可能です。バイオ医薬品の研究者やAIモデル開発者にとって、バイオマーカー探索、薬剤開発、トランスレーショナル研究の加速に役立つ価値の高いデータをすぐに提供します。また、AkoyaのPhenoCycler-Fusionを利用する顧客は、自分たちの実験データとEnable Atlasのデータを統合することで、研究を一層推進することが可能になります。
Akoya Biosciencesの最高ビジネス責任者であるNiro Ramachandran氏は「Enable Atlasはお客様にとって革新的なリソースです。バイオ医薬品企業は既存データから新しい仮説を生み出し、研究の統計的な検出力を高め、これまで不可能だった規模で新しい細胞表現型を特定できます」と述べています。
Enable AtlasのデータセットはAkoyaのPhenoCycler-Fusionにより構築されており、複雑で多様な生物学的情報を網羅的にキャプチャしています。Enable Medicineのソフトウェアプラットフォームを介して、バイオマーカーの発現、組織タイプ、臨床データなどの条件で柔軟にデータを抽出・解析することができます。これらの機能により、バイオマーカー発見やトランスレーショナル研究における比較解析や統計的検証を強力にサポートします。
Enable Medicineの最高科学責任者であるAaron Mayer氏は、「私たちは病気のマッピングと有益な生物学データの提供を目的としていますが、PhenoCycler-FusionとIO60によって、このような規模で高解像度、かつ生物学的に豊かなプロテオミクスデータセットの作成が可能になりました。多重化能力、スループット、一貫性は、治療、診断、研究現場で即座にインパクトを与える包括的なリソースを生み出すために不可欠でした」と強調しています。
Enable Pan-Cancer Atlasの主な特徴は、空間情報付きでプロファイルされた1億個以上のシングルセル、最大60のタンパク質マーカー、幅広いがん種を含む豊富なサンプル、多様で詳細な臨床メタデータを収録し、商用利用が可能である点です。
Enable Medicineについて
Enable Medicineは、患者や細胞、分子情報を統合した実世界のデータを提供する企業であり、AIに対応したバイオデータの提供やデータ管理・解析サービスを通じて、新規治療ターゲットの発見や臨床試験デザインの改善に貢献しています。同社は大規模なマルチモーダル基盤モデルの開発や診断薬・医薬品開発を促進しています。
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