Startup Portfolio
投資銀行家を模倣するチャットボットを開発する"Rogo"がSeries Bで50Mを調達し、評価額は$350Mに拡大
Rogoは、Thrive Capitalがリードし、J.P. Morgan Growth Equity Partners、 Tiger Globalなどの新規投資家と既存投資家のKhosla Ventures、BoxGroupなどが参加したSeries Bで50Mを調達し、評価額は$350Mに拡大した。設立4年目の同社はわずか7ヶ月前にSeries Aで$18.5Mを調達し、評価額は$80Mでした。
投資銀行家を模倣するチャットボットを開発するRogoは、若手投資銀行家が行う煩雑な業務の一部を自動化することを目的としています。Rogoは企業の市場ポジションや競合他社を素早く理解し、基本的なバリュエーションの比較を引き出すことが可能であり、MoelisやNomuraといった投資銀行、Tiger GlobalやGTCRといった投資会社に導入されています。
高度な大規模言語モデルは、複雑で法的な配慮が求められるホワイトカラーの業務にも対応できるようになっており、金融、法務、科学といった高所得業界の雇用を脅かす可能性があります。
「ウォール街において、シニアバンカーを補完しながら、ジュニアバンカーが行っている多くの雑務を本当に自動化できるAIアナリストを作れるのではないかと考えました」とRogoの共同創業者兼CEOは述べています。
銀行やトレーディング会社はすでに技術開発競争を繰り広げており、自社アプリケーション開発に数十億ドル規模の技術予算を投入しています。
JPMorgan Chaseは社内向けの大規模言語モデルを導入しており、プライベートキャピタル企業も買収評価のために独自のAIモデルを開発しています。Rogoも、少ない手動入力で取引収益を計算できるMosaicのような他のスタートアップと競合しています。JPMorganも今回の資金調達ラウンドでThrive Capitalと共に出資しています。
Rogoの共同創業者兼CEOは、BioTechおよび製薬会社をカバーするジュニアアナリストとして、米国証券取引委員会への提出資料や調査レポートを突き合わせて「ピークセールス」バリュエーション比率を計算するのに何日もかかっていたと語りますが、今ではその作業をRogoが数分でこなします。
「アナリストの役割は変化を余儀なくされるでしょう。一日中モデルを作成することが将来の仕事とは思えません」とこの製品を日常的に使用しているあるジュニアバンカーは語っています。
同社はエンジニアだけでなく元投資銀行家も雇用しており、将来的にはシニアバンカーと同等のインサイトを提供できるモデルの訓練が可能だと考えています。
「私たちは投資家や投資銀行家のように考える推論モデルを訓練しています。……ある意味では少し怖いことでもあります。なぜなら『Tiger Globalのパートナーのように思慮深くなれるか?CenterviewのBlair Effronのように考えられるか?』という大規模な実験をしているからです」と同氏は語りました。
銀行業界では、RogoのようなAIツールの影響について意見が分かれています。ある見方では、こうしたツールによって効率が向上し、ウォール街の銀行は新入社員の数を削減できるようになるとされる一方、別の見方では、銀行がより多くの取引を手がけることができるようになり、結果としてより多くの人材が必要になるとされています。
「AIを採用した銀行はより多くの取引を勝ち取り、より多くの収益を生み出し、従業員1人当たりの収益も高くなり、より多くのバンカーを必要とするでしょう。取引収益を生み出すバンカーを得る唯一の方法は、彼らを訓練し、MDに育てることです。そしてそれを実現するためには、ジュニアバンカーがそのレベルにまで成長する必要があります。」と同氏は述べました。
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