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HealthTechのPhaseV、AI活用の新プラットフォーム「ClinOps」を発表し、因果推論と患者レベルのリアルデータに基づき治験業務を高度化
AI/ML主導の臨床開発に取り組むPhaseVは、新たな治験運営プラットフォーム「ClinOps」の正式リリースを発表しました。ClinOpsは、精密誘導型の治験実施施設(サイト)選定とリアルタイムのパフォーマンスモニタリングを可能にする次世代ソリューションであり、従来の履歴ベースの指標を超えた迅速かつ正確な運営判断を支援します。
PhaseVのCEO兼共同創業者であるRaviv Pryluk博士は、「ClinOpsは、治験計画と実行における新たなスタンダードを提示するものです。従来のフィージビリティ評価とは一線を画し、試験成功を左右する因子にリアルタイムでアクセスできることが、運営チームに新たな確信と行動力をもたらします」と語っています。ClinOpsは、PhaseVの縦型AIソリューションの一環として開発されており、既に30以上の製薬・バイオテック企業およびCRO(開発業務受託機関)によって、20以上の治療領域で活用されています。また、ModernaでCOVID-19ワクチン開発を主導した元開発責任者、Melanie Ivarsson博士がアドバイザリーボードに加わり、今後の技術展開と市場導入において重要な役割を担うとされています。Ivarsson博士は、「ClinOpsは因果推論、患者レベル分析、直感的な運営ツールを融合させ、より公平で効率的、かつ精度の高い治験実施を可能にします。業界におけるゲームチェンジャーになると確信しています」とコメントしました。
従来の治験サイト選定は過去の実績や平均指標に依存していましたが、ClinOpsは因果機械学習を活用して、年齢・BMI・人種・併存疾患・ゲノム・治療歴といった患者ごとの因子と薬剤の作用機序・適格基準との整合性をモデル化。これにより、治験成功率を高め、登録速度を向上させ、現実的な患者多様性を担保できるサイト選定が可能になります。
試験開始後もClinOpsはリアルタイムでサイトの登録進捗やパフォーマンスをモニタリング。予測モデルにより早期に課題サイトを特定し、アラート機能で即応を促します。地域・群・時間軸ごとのトレンド分析により、試験進行中もデータ駆動で戦略を最適化できます。
ClinOpsは、治験開始前のデザイン段階から、最終患者登録・解析まで、以下の3フェーズで活用されます:
• プリランチ:患者集団をモデル化し、適格基準と試験設計を最適化
• サイト選定:パフォーマンスと集団適合度に基づいて最適施設を提示
• 実施後:サイト行動をリアルタイム監視し、計画を動的に調整
PhaseVについて
PhaseVは、因果推論やベイズ統計をベースとしたAI/MLソリューションで臨床開発を最適化するHealthTechスタートアップです。複数の治療領域にわたり、30以上の製薬・バイオ企業やCROが同社プラットフォームを導入しており、患者層の層別化、異質な治療効果の発見、R&Dおよびパイプライン戦略の意思決定に活用されています。これまでに試験費用を最大50%削減し、登録人数・期間を40%短縮、成功確率を30%以上向上させた実績を持ちます。
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