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イスラエルのスタートアップの評価額は記録的なペースで急増
この1年、イスラエルのハイテク業界で最も話題になったことの1つは、企業の評価額が急増していることでした。例えば、年初に資金を調達したスタートアップ企業が、数ヵ月後に再び資金を調達した場合、評価額は2倍になっていました。この現象は、イスラエルの法律事務所Sibolet & Co.がFenwick & West LLPと協力して行った分析によって裏付けられました。その結果、2021年上半期に資金調達を行ったイスラエル企業の約93%が、前回のラウンドよりも高い評価額で資金調達を行ったのに対し、2020年を通じては84%にとどまりました。この数字は、シリコンバレーの企業の方が若干低く、上半期に高額の資金調達を行った企業の割合は89%でした。
少し気になるのは、投資先のほとんどが以前に資金調達をしたことのある企業であり、シリーズAラウンドが激減していることです。2021年上半期に資金調達を行うイスラエル企業のうち、シリーズAを実施していたのはわずか13%で、2020年の半分、2019年と比較するとわずか3分の1でした。シリーズBとCのラウンドは58%で、2020年と同様の割合でした。
この数字の意味について、Shiboletのハイテク・ベンチャーキャピタルプラクティスの責任者であり、当社執行委員会の上級メンバーであるLior Aviramは次のように述べています。「私たちは、技術分野で20年間見られなかったような、極めて極端な状況を示しています。この1年で、公開企業の評価額は劇的に上昇し、非公開企業の評価額も一緒に上昇しています。短期間で資金調達を行い、その間に評価額が3倍になる企業を目の当たりにしています。企業は、短期間でより高い評価額でさらに資金を調達できることを知っていて資金を調達しています。私たちは、企業が成長しているように見えても、実際には結果で判断されていない現実に直面しています。VC業界は空前の資金調達を行っており、新しいファンドの数は計り知れません。莫大な資金が動いており、この良い傾向は当面続くと思われます。バリュエーションとは、本質的には心理学的なものであり、企業からの期待値を問うものです。市場での権力闘争の結果ですが、市場はしばらくこのような状況が続いており、すぐに下落するとは思えません。」
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