Startup Portfolio
AIモデル提供を低コストでエネルギー効率が高いAI推論ハードウェア企業の"Positron"がSeries Cで$875Mを調達し評価額は$5Bに拡大
Positron AIは、Series Cでポストマネー評価額$5Bで$875Mの資金調達を実施しました。今回の資金調達は2つのトランシェに分けて実施されました。Series Cでは、プレマネー評価額$3.5Bで$375Mを調達し、NEA、Andra Capital、Atreides Management、Valor Equity Partners、SemiAnalysis Capitalが共同でリードしました。Series C-1では最大$500Mを調達し、NEAとJim Clarkがリードし、DFJ Growth、Qatar Investment Authority(QIA)、VentureTech Alliance、Cisco Investments、Naver Venturesなどが参加しています。
AIモデルの提供を劇的に低コストかつエネルギー効率の高いものにすることを目指すAI推論ハードウェア企業のPositron AIは、エネルギー効率に優れたアーキテクチャにより、供給制約のあるHBMやCoWoSのサプライチェーンに依存することなく、さまざまなラック密度の空冷式または液冷式データセンターに導入できる推論システムを構築しています。同社が現在出荷している製品Atlasは、すでにハイパースケーラー規模で導入されています。また、次世代カスタムシリコンAsimovは2026年後半にテープアウトし、2027年後半に量産を開始する予定です。Asimovは、長いコンテキストと次世代AIワークロード向けのマルチテラバイトメモリ推論システムTitanを駆動します。
AIの重心は、モデルのトレーニングからモデルの実行へと移行しています。あらゆるエージェント、アシスタント、コパイロットは推論によって動作しており、その需要に大規模に対応するうえで、メモリ容量、メモリ帯域幅、電力がますます大きな制約となっています。Positronは、これらの制約を中心に設計されたメモリファーストの推論システムを構築しています。同社の次世代システムは、利用可能なメモリ帯域幅の90%以上を実現し、供給制約のあるHBMやCoWoSのサプライチェーンを回避できる汎用LPDDR5Xメモリを採用しており、1ドル当たりのトークン数および1ワット当たりのトークン数で業界をリードする性能を実現します。また、このアーキテクチャはエネルギー効率が非常に高いため、Positronの製品はさまざまなラック密度の空冷式または液冷式データセンターに導入できます。
「この市場ではスピードが重要です。それは、新世代のシリコンをどれだけ迅速に出荷できるかという点でも、それをどれだけ迅速に顧客へ届けられるかという点でも同様です。Atlasを大規模に導入したことで、推論の顧客が実際に何を必要としているのかについて非常に多くのことを学びました。そして、その学びをAsimovとTitanに直接反映しています。現在の私たちの重点は、Asimovのテープアウト、Titanの量産化、そして目の前にある需要に応えるための製造規模の拡大です。今回の資金調達によって、まさにそれを実行するためのリソースを得ることができます」とPositron AIのCEOであるMitesh Agrawalは述べています。
Positronは、同社の第1世代推論システムAtlasを50ラック以上、Oracle Cloud Infrastructureに導入しています。主要パートナーであるParasailは、この処理能力を活用して自社の推論サービスを提供しています。このほか、Atlasを本番環境で利用する顧客にはJump Tradingとi3d.netが含まれます。
今回の資金調達によって、Positronの次世代シリコンAsimovのテープアウト、2MW超のエンジニアリング用データセンターおよびエミュレーションプラットフォームの立ち上げ、さらにPositronの次世代推論システムTitanの量産立ち上げに必要な資金がすべて賄われます。これには、LPDDR5Xの供給確保、製造能力、システムインテグレーション、Go-to-Marketの拡大が含まれます。Asimovは2026年末にTSMC N3Pでテープアウトし、2027年後半に量産を開始する予定で、Positron独自のコンピュートアーキテクチャとチップ当たり288GBから2,304GBのメモリを組み合わせます。Titanは4~8個のAsimovチップを1つのシステムに統合し、単一ノードで16兆パラメータを超えるモデルと1,000万トークンを超えるコンテキストウィンドウに対応できるよう設計されており、数千ノードまで拡張できます。
「Positronは、今まさに本当に重要となっている制約を解決しています。他の業界各社が希少なHBMやパッケージング能力の確保を競っている一方で、NvidiaのRubin Ultraのロードマップでさえ、供給が不足しているという理由だけで、HBM4Eを1TBから192GB程度へと縮小せざるを得ませんでした。Positronは、この依存そのものを完全に回避するためにAsimovとTitanを設計しました。これは漸進的な改善ではなく、根本的に異なる賭けです。そして彼らはすでに、それを実行できることを証明しています。Atlasは現在、Oracleのクラウド内で大規模に稼働しています。私たちがこのラウンドをリードしたのは、PositronがAIハードウェアにおいて最も大胆なメモリファーストの賭けをしていると考えているからです。Mitesh、Thomas、そしてチームがAsimovとTitanを市場投入することを支援できることを非常に楽しみにしています」とNEAのPartnerであるForest Baskettは述べています。
関連ニュース








Positron AI に興味がありますか?
最新ニュース

家族介護者向けに看護助手や在宅介護支援員としてのトレーニングを提供する"Abby Care"がSeries Cで$82Mを調達
2026/10/16

建物内装工事向けの汎用ロボットを開発するPhysical AIスタートアップの"Origin"がステルス状態から脱して累計$20Mを調達
2026/10/16

インドの宇宙ロボティクススタートアップの"Cosmochute"がPre-Seedで$1.5Mを調達
2026/10/16

生成AIのAnthropic、NTTデータグループと大阪で最大1兆円規模のデータセンター建設を最終調整と報道
2026/10/16

サーバーレスAIインフラを提供する"Modal"がSeries Dで$750Mを調達し評価額は半年足らずで約3.4倍の$15.75Bに拡大
2026/10/15
