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量子コンピューティングのQuantum Art、マルチコア量子プロセッサ実現へ向け1億ドルのシリーズA資金調達
トラップドイオン量子ビットと独自のスケールアップアーキテクチャに基づくフルスタック量子コンピュータを開発するQuantum Artは、1億ドルのシリーズA資金調達を完了したと発表しました。今回のラウンドはBedford Ridge Capitalが主導し、Battery Ventures、Destra Investments、Lumir Growth Partners、Disruptive AI、Harel Insurance、Karen W. Davidson、GTV、Yasmin Lukatz、Corner Capital、Qbeat Venturesなどが参加しました。シードラウンドを主導したAmiti Venturesに加え、StageOne Ventures、Vertex Ventures、Entrée Capital、Weizmann Institute of Scienceなど既存投資家も引き続き出資し、2022年のシード以来の累計調達額は1億2,400万ドルに達します。この資金により、同社は量子コンピュータの商用化や量子アドバンテージの実現、数千キュービット規模へのスケーリング、初期売上から本格的な事業拡大への移行を加速します。
調達資金は、1,000キュービット級のマルチコアシステム「Perspective」の開発を前倒しし、数千キュービットをターゲットとする第3世代2Dアーキテクチャのプロトタイピングを支えるために活用されます。Quantum ArtのCEOであり共同創業者でもあるDr. Tal David氏は、この規模の投資は同社の技術と製品に対する強い信認の表れだと述べ、マルチキュービットゲートアーキテクチャへの評価と、数百から数千、最終的には数百万キュービットへと拡張可能なシステムへの道筋が一層強化されたと強調しています。同社が目指すのは、量子プロセッサを現実的な規模でスケールさせ、実際の産業課題に対して量子アドバンテージを発揮できるプラットフォームを構築することです。
Quantum Artのアーキテクチャは、高い接続性を維持したままシステムを拡張できる再構成可能なマルチコア型トラップドイオンチェーンを採用しており、マルチキュービットゲートによって複雑な演算を単一ステップに圧縮します。さらに、動的な再構成型光学セグメンテーションにより、同一イオンチェーン内に並列計算領域を形成し、最適な接続性を確保しながら処理を並列化します。高密度な2Dアレイによりコンパクトなフットプリントを保ったまま大規模なキュービット数を実現でき、実用的なスケーラビリティと高性能な量子アルゴリズム実行を両立します。同社は200イオンから成る世界最長クラスの完全制御トラップドイオンチェーンの実証や、NVIDIAのCUDA-Qとの協業における回路深度10倍短縮、Ayalon Highwaysと連携した交通渋滞改善に向けた量子コンピューティング活用プロジェクトなど、技術マイルストーンを次々と達成しており、CTO兼共同創業者のDr. Amit Ben-Kish氏は、今回の資金調達によりチーム体制と戦略的パートナーシップをさらに強化し、商用スケールのマシン実現を加速すると述べています。
Quantum Artについて
Quantum Artは、Weizmann Institute of Scienceからのスピンオフとして2022年に設立されたイスラエル発のフルスタック型トラップドイオン量子コンピューティング企業です。スケーラブルなハードウェアアーキテクチャと、最適化やシミュレーション、高度計算など実世界の課題に対応するソフトウェアスタックを組み合わせることで、産業用途での量子コンピュータ活用を見据えたシステムとソリューションを提供します。数百から数千キュービットへと拡張可能なマルチコア設計を通じて、現実世界の複雑な計算問題に量子的な優位性をもたらすことを目指しています。
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