クラウドネイティブDBのScyllaDB、柔軟性を飛躍的に高めた「ScyllaDB X Cloud」を発表

大規模で安定したパフォーマンスを誇るデータベース企業のScyllaDBは、新しいフルマネージド型のクラウドデータベースサービス「ScyllaDB X Cloud」を発表しました。ScyllaDB X Cloudは真の意味での弾力的（エラスティック）なデータベースサービスを実現しており、パフォーマンスあたりの価格効率性でも業界をリードしています。このサービスは、1秒間あたりの処理能力を10万OPSから200万OPSへ数分でスケールアップでき、99パーセンタイル遅延をミリ秒台の一桁に抑えることが可能です。また、従来のAmazon DynamoDBと比較してコストを半分に抑えられることを保証しています。

ScyllaDBは新しいタブレット型データレプリケーションアーキテクチャを導入することで、インフラの拡張と同じ速度でデータベースをスケールすることを可能にしました。これは宅配サービスやSNSなど日中のトラフィック変動が激しいアプリケーションや、スポーツイベントやブラックフライデーなど一時的に大幅な需要の急増が予測される場合にも最適です。さらに、ScyllaDB X Cloudはストレージ利用率を最大90％まで安全に引き上げることができ、従来リスクが高いとされていた範囲でも安心して運用できます。これによりインフラコストを大幅に削減できます。

ScyllaDBは設立以来、一貫して効率性を追求してきました。10年前の登場以降、コアとなるデータベース技術は常に高い効率性とパフォーマンスを実現し、その後のアップデートでも継続的な改善を行っています。最新のアップデートでは圧縮率やドライバロジックが改善され、ネットワークコストを最大50％削減できるようになりました。今後導入予定の階層型ストレージオプションにより、さらなるインフラコストの低減も見込まれます。

ScyllaDBの共同創業者兼CEOであるDor Laor氏は、「現代のデータ集中型アプリケーションを支えるデータベースには、ユーザーの急激な需要の変化に応じて迅速にスケールできる能力が必要です。多くの企業は予測不能な需要増加に対応するためにクラウドデータベースを過剰にプロビジョニングしていますが、ScyllaDB X Cloudでは、平常時の負荷を基準にしておき、必要な時にFlex Credit機能で迅速にスケールアップすることができます。これにより、劇的に低いコストでリアルタイムなユーザー体験を提供できます」と語りました。

RedMonkのリサーチディレクターであるRachel Stephens氏も、「ScyllaDBはこれまでパフォーマンスと効率性を追求してきました。ScyllaDB X Cloudはシンプル化されたインフラ運用に重点を置いており、競合製品に比べ運用およびコスト効率性をさらに向上させる可能性があります」とコメントしています。

ShareChatのシニアスタッフソフトウェアエンジニアであるDavid Malinge氏は、「従来、データベースの伸縮性は非常に限定的で、需要変動に備え数ヶ月前から過剰プロビジョニングが常態化していました。ScyllaDBのフルマネージド型サービスを導入したことで、我々は年間を通じて頻繁にクラスタのスケールアップ／ダウンを実施し、コスト管理を大きく改善しています」と評価しています。

今回発表されたScyllaDB X Cloudの主な特徴としては、高いストレージ利用率（最大90％）、「ジャストインタイム」の自動スケーリング、異なるインスタンスの混在クラスタ対応、年間契約並みの価格優遇とオンデマンドの柔軟性を兼ね備えたFlex Credit、最大3倍のデータ圧縮率向上、最大25倍高速なデータストリーミング処理、AWSの最新インスタンス（i7ie）のサポート、Google CloudでのBYOA対応（近日提供予定）などがあります。

ScyllaDBについて
ScyllaDBは、スケール時にも予測可能なパフォーマンスを実現することに特化したデータベースソリューションです。最新のインフラ性能を活用した「シャード・パー・コア」設計により、運用ノード数の削減や管理負荷の軽減を実現しています。Disney+ Hotstar、Expedia、Discord、Crypto.com、Zillow、Starbucks、Comcast、Samsungをはじめとする世界的企業400社以上が、最も厳しいデータベース要件を満たすためにScyllaDBを採用しています。