1. Home
  2. News
  3. AIネイティブのERPを提供する"DualEntry"がSeries Aで$90Mを調達し評価額は$415Mに拡大
2025/10/03

Startup Portfolio

AIネイティブのERPを提供する"DualEntry"がSeries Aで$90Mを調達し評価額は$415Mに拡大

DualEntryは、Lightspeed Venture PartnersとKhosla Venturesがリードし、Googleのベンチャー部門GVが参加したSeries Aで$90Mを調達し、評価額は$415Mとなりました。

財務管理および会計という最も根強いエンタープライズソフトウェア市場の1つにAIの自動化をもたらすDualEntryは、AIがERPの新たな基盤となり、ソフトウェアカテゴリ全体を自動化の新時代に向けて再設計できると考えています。

財務管理および会計は、しばしば「エンタープライズリソースプランニング」(ERP) と呼ばれ、OracleのNetSuiteプラットフォーム、Sage Group、Acumaticaなどの老舗企業が長年にわたり支配してきたソフトウェア市場です。これらのプラットフォームは多くの企業の財務システムの中心にあり、取引の処理、財務パフォーマンスの追跡、監査規制への準拠を担当しています。包括的で信頼性は高いものの、こうしたシステムは導入が難しく、維持にコストがかかり、自動化に対応しにくいという課題があります。

DualEntryは、従来のERPシステムはクラウド登場以前の時代に設計・開発されたものであり、AIによる加速に適していないと指摘しています。こうしたプラットフォームの導入だけでも数か月を要し、機能させるためには多くの高額なコンサルタントを雇う必要があります。

DualEntryのソフトウェアは、売掛金、買掛金、総勘定元帳、リアルタイムの銀行接続、財務計画および分析といった幅広い財務機能を提供します。これらは統合されたAI自動化と組み合わせられており、取引処理と照合、消込処理、グループ間配分、異常検出などの作業を加速します。DualEntryは、レガシーERPベンダーのように後付けでAIを追加するのではなく、AIをプラットフォームのコア機能とすることで、財務チームが行う繰り返し作業を大幅に削減できると述べています。

自動化だけでなく、このスタートアップはERPの導入自体を大幅に簡素化しようともしています。DualEntryの共同創業者兼CEOは、自身が以前のスタートアップでシンプルな会計ソフトからERPシステムへの移行を試みた際の体験を語りました。その初回の試みはひどい失敗だったそうです。「ようやく稼働しても、操作性が悪く、遅く、カスタマイズも不可能でした」と述べています。この経験が、企業がわずか24時間で稼働開始できる代替ERPシステムを作るきっかけとなったとのことです。

DualEntryは、過去の会計システムからの財務データを1日で自社プラットフォームへ移行できる「NextDay Migration」ツールを提供しており、これによってその実現が可能になるとしています。このツールはAIマッピング技術を活用しています。通常、ERPシステムへの移行には専門コンサルタントの雇用と数か月の期間が必要です。

この迅速な導入は、DualEntryの販売戦略における重要な要素です。同社は、QuickBooksのような会計システムを使い続けてきたものの、成長に伴ってそれでは不十分になった中堅企業を主なターゲットとしています。ただし、これらの企業は従来のERPへの移行には慎重です。これに対しDualEntryは、13,000以上の銀行および人事、顧客関係管理、買掛金関連の外部システムと統合できると説明しています。これにより、分散されたデータを単一の正確な情報源に統合し、チームはスプレッドシートや分断されたツールを手放し、リアルタイムのダッシュボードや可視化機能を活用できるようになります。

Lightspeed Venture PartnersのRavi Mhatreは、DualEntryには$500B規模のERP市場を破壊する大きな可能性があると語っています。なぜなら、何千もの企業が、新たなAI駆動の経済に対応していないレガシーシステムに「閉じ込められている」からです。「DualEntryは、AI時代のためにERPをゼロから根本的に再構築しました。そして、早期導入の成果が、この変革に市場が準備できているという私たちの仮説を裏付けています」と述べています。

TagsAIFinTechSaaS

関連ニュース

Search

DualEntry に興味がありますか?

彼らの技術を貴社の事業に活かすため、我々がサポートできることがあるかもしれません。ウェブ会議で少し話をしませんか?(営業目的でのお問い合わせはお断りしております。)

最新ニュース

Contact

AT PARTNERSにご相談ください