FinTech投資、年金、保険商品のオンライン金融マーケットプレイス Finq、パロアルトのNir Zukから600万ドルを獲得

サイバーセキュリティ企業、パロアルトネットワークス社のアメリカ系イスラエル人創業者、Nir Zuk氏が、人工知能を用いた証券売買のデジタルプラットフォームを開発したフィンテックのスタートアップに総額600万ドルを投資することが明らかになりました。イスラエルの投資会社Tamir Fishmanの創業者兼CEOでもあるEldad Tamirが2019年に設立したFinqは、投資、年金、保険商品のオンライン金融マーケットプレイスです。AIを搭載したこのプラットフォームは、ユーザーに金融の意思決定のためのパーソナライズされた情報、投資の推奨、そして個人のニーズに特化した投資ポートフォリオを開設するオプションを提供します。Tamirは、Zukのスタートアップへの投資を、イスラエルにおける新しい金融世界の始まりと表現しました。

Tamir氏は、次のように述べました。「AIを使うことで、この種の金融問題に対する一般の人々の離反意識を取り除き、AmazonやBookingなどの企業によって他の業界で起こったように、知識と消費者の力を一般の人々の手に移します。スマートテクノロジーの助けを借りて、Finqのプラットフォームは、金融仲介の必要性を排除し、また、個人や投資家が、相反する利益を持つ人々の手に貴重な資金を浪費することを回避するのに役立ちます。」

創業以来、テルアビブに拠点を置くスタートアップは、Tamirや他の個人投資家から約500万ドルを調達し、テクノロジー、心理学、行動経済学を駆使して、仲介者の利害から自由にユーザーの金融ニーズに合わせた個別マッチングを行うデジタル金融マーケットプレイスを構築しています。AIベースのプラットフォームは、世界中の何千もの金融商品をスキャンしながら、分析、ランキング、比較を行い、各ユーザーに完璧にマッチすることを目標としています。具体的には、3つのエンジンから構成されています。1つ目はユーザーの個人的な金融指紋（AFI）を作成し、2つ目はすべての金融商品の遺伝子数学的プロファイル（FIB）を作成し、3つ目はユーザーの指紋と商品のプロファイルを照合して正確で個人的な推薦文を作成するものです。この市場は、イスラエル証券庁と資本市場庁の監督下にあり、ポートフォリオ・マネジメント・ライセンスと保険代理店ライセンスに拘束されています。

Zukの投資は、12月にイスラエル銀行が、起業家と元証券規制当局トップのShmuel Hauserに、国内2番目のデジタルバンクであるEsh Bank Israel, Ltd.の設立を条件付きで許可したことを受けたものです。イスラエルのサイバーセキュリティ企業チェックポイント・ソフトウェア・テクノロジーズの元エンジニアであるZuk氏は、2005年にカリフォルニア州サンタクララを拠点とする競合企業パロアルトネットワークスを設立しています。