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DefenceTechのHelsing、欧州でドローン工場を拡大
ドイツの防衛企業Helsingは、欧州全域で最大6,000機のドローンを製造するための工場建設を進めています。南ドイツに完成した最初の「Resilience Factory(RF-1)」では、毎月1,000機のHX-2ドローンを生産し、ウクライナ向けに6,000機の納品を目指します。これは、すでにウクライナに供給されている4,000機のHF-1攻撃ドローンに続くもので、ウクライナは自国でも150万機以上のドローンを製造しています。さらに、英国も4,500万ポンド(約85億円)規模の契約で3万機のドローンを供給予定です。
Helsingの共同創業者であるGundbert Scherf氏は、「我々は分散型の製造アプローチを採用し、欧州各国が自国内で生産を行い、供給網の主権を確保できるようにしています」と述べています。同じく共同創業者のNiklas Köhler氏も、「欧州の先進的な製造技術を結集し、大量生産が可能な次世代の防衛システムを開発しています。Resilience Factoriesでは、ソフトウェア中心の設計とスケーラブルな製造技術を組み合わせ、電子部品ではなくソフトウェアレイヤーで複雑な問題を解決しています。HX-2は、その理念に基づく最初の製品に過ぎません」と語っています。
HX-2は電動Xウィング型のドローンで、最大100kmの飛行距離を持ち、電子戦対策としてオンボードAIを搭載しています。また、一人のオペレーターが複数のドローンを一括制御できる「スウォーム運用」も可能です。Helsingは欧州各国でResilience Factoryを展開し、必要に応じて数万機規模の生産能力へと拡大できる体制を整えています。Scherf氏は「ウクライナからの追加注文に対応するため、HX-2の生産を拡大しています。精密攻撃の能力が、従来の戦力の数的劣勢を補っています」と述べています。さらに、HelsingはMistralおよびLoft OrbitalとのAI関連の提携も発表しました。Mistralとの協業では、HX-2やEurofighterに搭載されるHelsingの軍事AIと、Mistralの生成AIモデルを組み合わせ、戦場での人間とAIの協力を強化します。この共同開発は、Vision-Language-Actionモデルを活用し、防衛プラットフォームが周囲の環境を理解し、オペレーターと自然にコミュニケーションを取り、迅速かつ信頼性の高い意思決定を可能にすることを目的としています。
Loft Orbitalとの契約では、HelsingのAIを活用したリアルタイムの軍事監視衛星群を構築します。複数のLoft衛星がカメラやRFセンサーなどのマルチセンサーペイロードを搭載し、低軌道(LEO)からリアルタイムで軍事資産を検出・識別・分類します。従来の衛星情報システムのように後処理を必要とせず、軌道上のAI処理により即座に分析結果を提供します。高頻度の再訪観測と短時間の警告システムを組み合わせることで、軍事意思決定者に戦略的な優位性をもたらします。衛星バスはすでに製造中で、2026年に打ち上げ予定です。
Helsingについて
Helsingは、AIを活用した次世代防衛技術を開発するドイツの企業です。軍事用途のAIソリューションを提供し、ドローンや航空機、防衛プラットフォーム向けに高度な自律システムを開発しています。
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