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2025/05/29

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AI活用のPhaseV、クローン病・大腸炎財団と提携—IBD治療の研究開発を加速

臨床開発をAIと機械学習(ML)で支援するPhaseVは、炎症性腸疾患(IBD)の治療法確立を目指す米国最大の非営利団体Crohn's & Colitis Foundationと戦略的提携を発表しました。同財団が運営する研究プログラム「IBD Plexus®」は、世界最大規模のIBD患者データと生体試料を収集しています。今回の提携により、両者はAI・ML技術を活用して柔軟で患者中心の臨床試験デザインを実現し、IBD治療薬の開発成功率向上を目指します。また、共同研究成果の公表やIBD分野の知見共有を進めることで、研究開発の加速を図ります。

 

Crohn's & Colitis FoundationのIBD Plexus部門シニアバイスプレジデントであるAngela Dobes氏は、「私たちはIBD治療の臨床開発における障害を取り除き、画期的な進展を推進することを目指しています。IBD Plexusが持つ膨大なデータとPhaseVの高度なAIプラットフォームを組み合わせることで、試験設計と患者募集を変革し、患者ごとに最適化された治療法を迅速に提供できるようになります」と述べています。

 

IBDの臨床試験は病状や症状、遺伝的背景など患者ごとの多様性が大きく、従来の固定的な試験設計では困難を伴います。今回のパートナーシップでは、IBD Plexusの包括的なデータとPhaseVのAIを活用することで、リアルタイムに試験設計を適応させ、患者の多様性に対応することを可能にします。PhaseVの因果モデリング技術により、治療効果とバイオマーカーとの関係性を解明し、より個別化された治療法の開発を促進します。

PhaseVのCEO兼共同創業者であるRaviv Pryluk博士は、「IBDは複雑な疾患であり、従来と異なるアプローチが必要です。今回の提携を通じ、IBD治療薬開発の課題を解決し、より効率的かつ安全で効果的な治療法を患者に提供することを目指します」とコメントしています。

 

PhaseVについて
PhaseVは、AIと機械学習を活用し臨床開発を最適化する企業です。同社のプラットフォームは、適応型臨床試験やデータ分析を迅速化し、試験コストを50%削減、試験期間を40%短縮、成功確率を30%以上向上させる実績があります。神経学、腫瘍学、免疫学、消化器疾患、希少疾患など多くの領域で30社以上の製薬企業・CROに貢献しています。

 

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