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IAIが、軍用ドローンやエネルギー技術を民間市場に適応させるために4,000万ドルのファンドを設立
イスラエルの航空・宇宙メーカーであるIAI(Israel Aerospace Industries)は、イスラエルのAIロボティクス・スタートアップであるSixAIと共同で、既存の軍事技術の一部を主流の民間市場に適応させ、商業化するための4,000万ドル(1億2,700万NIS)のファンドを設立しました。発表によると、このファンドの第一段階では、エネルギーの生産、抽出、貯蔵のための技術、都市環境でのコマンド&コントロールプラットフォームを含む商用ドローンの開発、製造分野における生産ラインの自動化と自律的な機械、通称インダストリー4.0の3つの中核的な取り組みに焦点を当てます。このファンドは、IAIとSixAIが共同で所有・運営します。SixAIは、エルサレム郊外のネベ・アイランに拠点を置き、ワイヤレス充電ソリューション「Powermat」を開発したイスラエルの起業家Ran Poliakineが設立しました。Poliakine氏は、昨年ナスダックに上場した医療用画像処理企業「Nanox」の創業者兼CEOでもあります。
Poliakine氏は2019年にSixAI社を設立し、半導体工場、小売、セキュリティ、農業技術企業などの業界にAIロボットソリューションを提供しています。同年、SixAIは、本田技研工業の関連会社であり、自動車用トランスミッション部品の世界的メーカーである日本の武蔵精密と、製造プロセスの自動化・デジタル化が進む、いわゆる第4次産業革命(インダストリー4.0)に向けたAI技術の開発を目的とした合弁会社を設立しました。工場環境で人間の作業者と統合するために、ロボットフォークリフトや目視検査ロボットなどの「完全自律型ロボット」の開発に取り組んできました。また、今年初め、SixAIは、韓国の半導体テストソリューションプロバイダーであるISC、および技術系投資会社であるYozma Group Koreaとベンチャー企業を設立しました。
1953年以来、政府系企業であるIAIは、空、宇宙、海、陸、サイバー、国土安全保障のための高度なシステムを開発・製造しており、人工衛星、UAV、ミサイル、武器システムや弾薬、無人・ロボットシステム、レーダーなどの技術ソリューションを世界中の政府や民間の顧客に提供しています。同社はイスラエル最大のテクノロジー企業のひとつであり、イスラエルおよび世界各地にオフィスや研究開発センターを有しています。
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