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2022/06/28

Startup Portfolio

グローバルなペイロールスタートアップDeelが、世界的なペイロール会社PayGroupを買収

グローバルなペイロールスタートアップであるDeelが、オーストラリアのPayGroup(ASX: PYG)の買収に応じ、1億1900万豪ドル(約8200万円)相当の取引を行うことになった。Deelは1株あたり1ドルで、同社の終値の174%のプレミアムを付けて入札した。PayGroupの取締役会は、全会一致で株主がこの買収を受け入れることを推奨しており、承認されれば10月に買収が完了する予定です。

 

Deelは、イスラエルに移住したフランス系ユダヤ人のAlex Bouaziz CEO、米国在住のShuo Wang氏、同社に属さないOfer Simon氏によって2018年に設立されました。Deelの当初の専門性は、顧客が世界中のフリーランサーを雇用し、支払いを行うことを支援することでした。その後、Deelは90カ国に法人を設立し、海外支社設立の官僚主義を嫌う顧客が、Deelを通じて労働者を雇用できるようにしました。

 

さらに最近、Deelはグローバル・ペイロール(給与計算)の分野にも進出し、外国にある支店の外国人労働者に給与を支払っています。これらの企業は海外に支社を持つが、各国の給与を管理し、各国の法規制に準拠する必要があるため、対応することを望んでいませんでした。この分野では、PayGroupが2,800社に対して年間110億ドルもの給与の支払いを行っています。この分野でDeelは、昨年37億ドルの評価額で資金調達したイスラエルのPapaya Globalと競合しています。

 

PayGroupの買収は、アジア太平洋地域におけるDeelの知名度をも高めることになります。Deelは全世界の従業員1,100人のうち、昨年事業を開始したオーストラリアですでに30人の従業員を抱えています。2006年にシンガポールで設立されたPayGroupは、アジアに400人の従業員を抱えており、買収が完了するとDeelに加わることになります。

 

Deelは直近の資金調達ラウンドを120億ドルの評価額で完了し、そのラウンドで同社は、インパクト投資を行う非営利団体Emerson Collectiveから5000万ドルを調達したばかりでした。それ以前にDeelは昨年10月、企業評価額55億ドルで4億2500万ドルを調達しています。Deelは合計で6億7900万ドルを調達し、年間経常収益(ARR)は1億ドルに達しています。

 

TagsFinTechIsrael

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