Startup Portfolio
B2B向けサポートプラットフォームを開発する"Pylon"がSeries Bで$30Mを調達
Pylonは、Andreessen Horowitz(a16z)とBain Capital Ventures(BCV)がリードし、General Catalyst、Y Combinator、その他既存投資家が参加したSeries Bで$30Mを調達した。これは、a16zが2024年8月に$17MのSeries Aをリードしてから1年未満でのことで、これまでの資金調達総額は$51Mに達しました。
サンフランシスコに拠点を置くB2B向けのサポートプラットフォームを開発するPylonは、この期間に顧客基盤を約250社から780社以上と3倍に拡大しました。その中にはTogether AI、Cognition、Temporalといった注目すべき企業も含まれています。さらに重要なのは、150社以上がZendeskやIntercomといった既存のプレイヤーから移行していることです。
Pylonの中核となる仮説は、既存のサポートプラットフォームはB2C向けに構築され、その後エンタープライズ用途に転用されたものだという点です。単純で取引的なサポートチケットを扱う代わりに、B2BチームはSlack、Teams、Discordといった複数のチャネルをまたいで複雑な関係性を管理し、サポート、カスタマーサクセス、ソリューションチーム間で調整する必要があります。
Pylonのプラットフォームは、通常であれば複数のツールを必要とする機能を統合しています。チケッティングシステム、カスタマーサクセスプラットフォーム、AIチャットボット、ナレッジベースといったものです。これは、エンタープライズがポイントソリューションに疲弊している時代における馴染みのある統合戦略です。
Pylonは3つのAIプロダクトをリリースしています。
- AI Agents:ルーティンタスクを50%削減し、人間は関係構築や複雑な問題解決に集中できます。
- AI Assistants:即座のコンテキスト、推奨応答、自動ワークフローを提供し、担当者の処理速度を最大3倍に向上させます。
- Account Intelligence:会話データをアクション可能なシグナルに変換し、アップセル機会、リスクのあるアカウント、共通の課題を特定できます。
このタイミングは、エンタープライズソフトウェアにおける広範なトレンドとも一致しています。企業は数年にわたるベスト・オブ・ブリード型の購買を経て、ベンダーの統合を進めています。その一方で、技術的バイヤーの台頭やプロダクト主導の成長により、従来のB2B/B2Cサポートの境界は曖昧になっています。
Pylonの急速な顧客獲得は、目的に特化したB2Bツールへの需要を示唆していますが、同社は既存企業の機能の深さに匹敵しつつ、統合面での優位性を維持できるかどうかを証明する必要があります。
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