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HealthTechのTriomics、MSKのiHub・CRICを通じてAI治験スクリーニングを導入し、全院の適格試験提示をリアルタイム化
がん領域に特化した生成AI企業Triomicsは、Memorial Sloan Kettering(MSK)Cancer CenterのiHubおよびClinical Research Innovation Consortium(CRIC)プログラムを通じて、MSKのアクティブ治験にAI搭載の治験マッチング/スクリーニング基盤を導入すると発表しました。Triomicsは2024年のMSK iHub Challengeコホートにも選出されています。
腫瘍内科の診療記録は年々長大化・複雑化しており、大規模な治験ポートフォリオを持つ先端施設では、医師ノートやPDFを横断して前向きスクリーニングを行うだけで1症例あたり30~45分を要することがあります。Triomicsのプラットフォームは、患者記録を自動で解析し、各適格基準ごとの根拠と出典を付して候補試験を提示することで、精度とスピードの両立を図ります。今回の協業では、まずMSKの今後の予約患者を対象に、同院のアクティブ治験への自動スクリーニングを実施します。導入は二段階で拡大し、最終的に院内の全アクティブ治験に包括的に展開する計画です。また、トライステート地域にあるMSKのサテライトや提携機関での分散型治験(DCT)活用も検討します。
Triomicsの共同創業者兼CEOであるSarim Khan氏は、MSKがブレークスルーを患者ケアへ翻訳する標準を築いてきたことに触れ、臨床ワークフローに本番運用可能なAIを組み込む連携を光栄に思うと述べました。MSKのSenior Director, Clinical Research Information TechnologyでCRICプログラムを統括するJoseph Lengfellner氏は、エビデンスに紐づくリアルタイムのマッチングにより、治験スクリーニングがボトルネックから促進要因へと転換され、これまで見落とされていた可能性の発掘と、より多くの患者への試験提供が期待できるとコメントしています。さらに、MSKのSenior Vice President for Clinical ResearchであるPaul Sabbatini氏がTriomicsのCustomer Advisory Boardに参画し、パートナーがんセンター群でのテクノロジーの責任あるスケールアップを助言します。なお、MSKはTriomicsに関連する機関としての財務的利害関係を有しています。
Triomicsについて
Triomicsは、オンコロジーに特化した生成AI企業です。臨床メモやPDFを含む複雑な診療記録を自動解析し、基準ごとの根拠と出典を備えた治験マッチング/スクリーニングを提供します。病院の既存ワークフローに統合可能な本番環境対応のプラットフォームで、スクリーニングの所要時間短縮、適格性判断の一貫性向上、患者と研究チームのリクルート効率化を支援します。
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