Startup Portfolio
RetailTechのAfresh、Albertsons全生鮮部門でのAI補充・在庫管理を導入 Safeway等の全米チェーンで部門別に最適化
Afreshは、Albertsons Companies(Safeway、Albertsons、Jewel-Osco、Shaw’s、Vons、ACMEなど)全店舗のベーカリーおよびデリ部門にFresh Replenishment(補充)ソリューションの全国展開を完了したと発表しました。すでに精肉・鮮魚・青果部門でも稼働しており、ケーキからフランクステーキ、デリのセルフバーからブロッコリーまで数千SKUの「仕込み・製造・変換が発生する生鮮品」について、特許出願中のAIとデータモデリングで需要・在庫・発注を整合。生鮮特有の「需要と発注/販売のギャップ」という根本課題に挑みます。
2022年に始まった両社の協業における重要マイルストーンとなる今回の完了導入は、Afreshの技術的卓越性と「生鮮テクノロジーの信頼できるリーダー」としての地位、そしてAlbertsonsの生鮮オペレーションのデジタル変革を支える中核パートナーとしての役割を示します。Albertsons Cos.のEVP兼Chief Merchandising OfficerであるMichelle Larson氏は、「店頭欠品の抑制と品質・鮮度の向上により、買物体験が改善され、現場チームも強化された」と述べています。
部門別に最適化された主な仕組みは次のとおりです。
・ベーカリー:バルクドーナツのように一つのリテールIDに複数のバラエティが紐づく場合でも、AIが販売集計から品目別(チョコ、グレーズド等)の需要・在庫・販売を推定。適正な種類・アイシング量の補充を店頭レベルで実現します。
・デリ:店内製造(例:ターキーサンド)では、完成品と使用原材料の両方の在庫・需要管理が必要。Afreshは特許出願中のレシピデータモデリングで、丸鶏の多様な調理から、選択肢が多く予測困難なデリのセットメニューまで、原材料と出来上がりの関係をつなぎ、発注と在庫の最適化を支援します。
・精肉・鮮魚:サブプライマル(大きな原木)が店内で複数の販売品(ステーキ、ロースト、フィレ等)へ変換されるため、販売・在庫は切り出し方に依存。Afreshは特許出願中のAIで販売品とサブプライマルを関連付け、リブアイステーキ/ローストをリブのサブプライマルへマッピングするなど、在庫・需要・販売を一体で捉えて適正発注を提案。歩留まりと粗利の改善、計画的な製造にも寄与します。
・青果:重量不定(ランダムウェイト)で在庫精度が揺らぎやすく、かつ傷みやすい青果は発注が難題。Afreshはこの領域を得意とし、Albertsonsの青果売場で廃棄削減・効率化・品揃え最適化を継続して推進、販売と顧客満足を底上げします。
さらに昨年、Albertsonsは全生鮮DCでAfreshのDC Forecastも本稼働。バイヤーは日次需要予測を受け取り、店舗で稼働するFresh Replenishmentと合わせて、仕入先から店舗までサプライチェーンを横断した「生鮮特化の意思決定」を強化しています。AfreshのCEO兼共同創業者Matt Schwartz氏は「Albertsonsとの信頼関係に基づく部門別フルスケール導入は業界初の包括解です。Albertsonsが描く“持続可能で現代的な食品小売”を、生鮮の頭脳として支えていく」と述べました。
Afreshについて
Afreshは、生鮮領域に特化したAIを提供するリーディングカンパニーです。小売の生鮮意思決定を高度化し、店頭フードロスを削減しつつ収益性を改善します。2017年に「フードロスの撲滅」と「新鮮な食品へのアクセス拡大」を掲げて創業。全米40州、1万超の生鮮部門で、Albertsons Companies、Brookshire Grocery Company、Bashas、Cub Foods、Smart & Final、Meijerなどと協業しています。
関連ニュース
Afresh に興味がありますか?
最新ニュース
TSMCとASMLによる最先端半導体製造の支配に挑戦する米国の"Substrate"がSeedで$100M超を調達し評価額は$1B超
2025/10/29
AIエージェントがウェブ上の最新情報にアクセスできるようにするリアルタイムのデータレイヤーを構築する"Crustdata"がSeedで$6Mを調達
2025/10/29
AIを活用してデザイナーと開発者がコード上で直接コラボレーションできるプラットフォームの"Tempo"がSeedで$5Mを調達
2025/10/29
PayPalが、OpenAIと提携しChatGPTに決済を埋め込み、AI駆動プラットフォーム上からPayPal加盟マーチャントの商品を購入可能に
2025/10/29
Anthropic、ClaudeにMicrosoft Excel連携と金融特化の新エージェント機能を追加
2025/10/29