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大規模言語モデルのOpenAI、知識発見支援の可能性をCEOのSam Altman氏が示唆
高度なAIモデルの開発をリードするOpenAIのCEO、Sam Altman氏が、AIは近い将来、人間が新しい知識を発見することを支援できるようになるだろうと語りました。また同氏はAIエージェントを「若手社員」のような存在だとも表現しました。Altman氏は、2025年のSnowflake Summitで、「今の仕事のやり方は、多数のAIエージェントに作業を割り当て、その質を評価し、全体のつながりを確認してフィードバックするというものですが、これはまさに比較的若手の社員たちとチームで働くのに似ています」と述べています。
さらにAltman氏は、「限定的なケース」ではあるものの、AIが新たな知識を見出したり、「非常に複雑なビジネス上の課題を解決する方法を見つけたりする」ことも可能だと指摘しました。科学的発見にAIを使うことには依然として懐疑的な見方もありますが、実際には成功事例も出ています。例えば、Microsoftの科学研究支援AIプラットフォーム「Discovery」は、データセンターを冷却する新しい化学物質をわずか200時間で発見しました。通常であれば数年かかるプロセスを短縮することに成功しています。
AI企業は多様なタスクをこなすAIエージェントの開発にも力を入れています。OpenAIは最近、プログラマーのコード作成とデバッグを支援するAIエージェント「Codex」を発表しました。すでにOpenAI社内のエンジニアもCodexを活用しているとのことです。AIエージェントの能力が向上するにつれ、職を失うのではないかと不安を抱える社員も増えるでしょう。企業によってはすでに特定の職務をAIに置き換える動きも出ており、Duolingoでは契約社員をAIで代替しました。またShopifyでは、新規採用の承認を得るためには、その業務をAIが担当できない理由を示す必要がある状況になっています。
OpenAIについて
OpenAIは、世界をリードするAI研究開発企業です。高性能なAIモデルの開発により、人間の知識探索やビジネス課題解決の可能性を広げることを目指しています。特に対話型AI「ChatGPT」やプログラミング支援AI「Codex」などの製品で世界的な注目を集めています。