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次世代AIハードウェアのTenstorrent、Blue Cheetah Analog Designを買収しチップレットIPを内製化
AIコンピューティングを手がけるTenstorrentは、先進的なチップレット向けインターコネクトIPで業界をリードするBlue Cheetah Analog Designを買収したと発表しました。両社は以前より協力関係にあり、TenstorrentはBlue Cheetahのダイ・トゥ・ダイ(D2D)インターコネクトIP「BlueLynx」をAIやRISC-Vチップレット製品でライセンス活用してきました。今回の買収により、アナログ・ミックスドシグナル分野の豊富な技術と人材がTenstorrentに集結し、チップレット製品の性能や効率をさらに高める体制が整います。
Blue Cheetahは、CEOのDr. Elad Alonをはじめ、高速インターコネクトとIP分野で豊富な実績を持つ経営・技術陣を擁します。独自のBlueLynx D2Dインターコネクトは、OCP Bunch of Wires(BoW)やUCIe規格に準拠したチップレット間PHY・リンク層を実現し、複数のファウンドリやプロセスノードに対応可能です。同社のエンジニアはD2D、DDR、SerDesなどAIやHPC製品の基盤技術でも多くの知見を持ち、回路設計・自動化の両面で強みを発揮しています。
今回の買収により、Tenstorrentはオープンなチップレットエコシステムの構築を加速させるとともに、AIチップレットの設計自由度やパフォーマンス最適化を自社主導で推進できるようになります。CEOのJim Keller氏は「Blue Cheetahと共に、シンプルかつ比較可能なチップレットエコシステムを実現し、AI時代のオープンスタンダードと高性能IPの拡大を加速したい」と語っています。Blue CheetahのCEOであるDr. Elad Alon氏も「Tenstorrentとの協業でBlueLynx技術の可能性を最大化できた。今後は両社一体となり、業界をリードするIPとチップレットエコシステムの構築に貢献したい」と述べています。
Tenstorrentについて
TenstorrentはAI時代に特化した新世代コンピュータを開発する企業です。米国テキサス州オースティンやシリコンバレーを拠点とし、トロント、ベオグラード、ソウル、東京、バンガロールにも拠点を展開。コンピュータアーキテクチャ、ASIC設計、RISC-V、ニューラルネットワークコンパイラのエキスパートが集結し、Eclipse VenturesやSamsung Catalyst Fundなどから出資を受けています。
Blue Cheetahについて
Blue Cheetahは、カスタマイズ可能な標準ベースのダイ・トゥ・ダイ(D2D)インターコネクトIPを提供する半導体企業です。AI・HPC・ネットワーク・モバイル分野で業界最高水準の性能・省電力・小型化を実現するIPを、2018年の創業以来グローバルに展開。Marvell共同創業者やNEA、BRV、Igniteなどからの支援も受け、チップレット分野のイノベーターとして存在感を高めています。
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