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BioTech AI臨床開発のPhaseV、「Analytics Solution of the Year」を受賞 治験成功率を底上げ
ライフサイエンス/バイオテクノロジー分野の優れた企業・製品・サービスを世界規模で評価する独立系インテリジェンス機関BioTech Breakthroughは、第5回BioTech Breakthrough Awardsにおいて、AI/MLを用いた臨床開発プラットフォームを提供するPhaseVを「Analytics Solution of the Year」に選出したと発表しました。PhaseVは、臨床試験の成功率と効率を高めるマルチモーダルAI/MLプラットフォームを提供しています。同社は、AIと因果機械学習、さらに200万例以上の患者レベルデータから成る独自データレイクを統合し、複雑な臨床試験データやリアルワールドデータを、意思決定に直結する「戦略的アドバンテージ」に変換します。PhaseVの解析により、数百万パターンの試験デザインを迅速にシミュレーションし、最適な患者サブグループやバイオマーカーを特定することで、統計的な厳密さを担保しながら開発タイムラインを短縮することができます。
AIと機械学習は、臨床開発のあらゆるステージを最適化します。PhaseVを活用することで、製薬企業やCROはアダプティブ試験やベイズ試験、固定デザイン試験を迅速に設計・実装し、進捗をモニタリングしながらリアルタイムで試験デザインを調整し、アウトカムを最適化できます。さらに、治療効果の異質性(HTE)の推定、患者層別、早期に得られるサロゲートエンドポイントの特定、試験計画の高度化など、複雑なデータ解析も容易になります。加えて、アセットの事業性評価、試験サイト選定の最適化、適応症選択や拡大戦略に関する意思決定支援など、開発ポートフォリオ全体にまたがる活用も可能です。
PhaseVのプラットフォームを利用するクライアントは、試験期間を最大40%短縮し、コストを50%削減し、成功確率を30%以上高めた実績があります。試験デザインにとどまらず、AI駆動のダッシュボードや高精度なサイト選定機能を通じて、臨床オペレーション全体の最適化にも貢献しており、失敗しかけた、あるいは既に失敗した試験の「リスキュー」に成功したケースも報告されています。
PhaseVのCEO兼Co-founderであるRaviv Pryluk(PhD)は、「私たちは、現在90%に達している治験失敗率を“成功率90%”へと反転させたいと考えています。実世界のケーススタディと学術論文で裏付けられた当社のAI/MLプラットフォームは、試験の効率を高め、コストを削減し、患者アウトカムの加速につながります」と述べ、「BioTech Breakthroughからのこの賞を光栄に思います。これからも因果MLやAI、先端ソフトウェアの進歩を取り込みながら、今日の創薬開発が直面する課題・要件にフォーカスした革新的な臨床データ解析、試験デザイン、実行の実現に取り組み続けます」とコメントしています。
BioTech BreakthroughのManaging DirectorであるBryan Vaughnは、「PhaseVは、バイオファーマのスポンサーやCROに対し、迅速で正確かつ効率的な臨床開発の意思決定を可能にしています。現在、医薬品の90%以上が開発に失敗し、毎年数十億ドル規模のコストが臨床試験で浪費されています。その結果、多くの患者が命を救う治療法を得るまでに長い時間待たされているのが現実です。患者ターゲティングの不備、試験デザインの欠陥、データ活用の非効率さが、この“臨床試験クライシス”の主因です」と指摘し、「PhaseVは単に試験最適化のソリューションではなく、次世代の創薬開発そのものを定義している存在です。実世界の成果に裏付けられた同社の包括的な解析プラットフォームは、高度なAI/MLベースの臨床アナリティクスにより業界を前進させています。『Analytics Solution of the Year』としてPhaseVを表彰できることを大変うれしく思います」と評価しています。
BioTech Breakthrough Awardsは、ライフサイエンスおよびバイオテクノロジー市場におけるトップ企業・ソリューション・製品を包括的に評価することをミッションとしており、今年は世界15カ国以上から数千件の応募がありました。遺伝子治療、バイオロジクス、プレシジョンメディシン、サステナブルバイオ製造など、多様な領域でのイノベーションが急速に進む中、大胆なアイデアとソリューションを世界的に評価する場として機能しています。現在、世界有数の製薬企業7社を含む40社以上のバイオファーマおよびCROが、複数の治療領域(神経疾患、がん、免疫疾患、消化器疾患、希少疾患など)での臨床試験にPhaseVを導入しています。
PhaseVについて
PhaseVは、AI/MLを活用して臨床開発を最適化するソリューションを開発するBioTechスタートアップです。バイオファーマのスポンサーやCROは、PhaseVのプラットフォームを用いてアダプティブ試験、ベイズ試験、固定デザイン試験を迅速に設計・実行し、データを解析して治療効果の異質性(HTE)を明らかにし、患者層別や将来のR&D・ポートフォリオ戦略の意思決定に生かしています。PhaseVは、試験コストを最大50%削減し、被験者数と試験期間を40%短縮し、成功確率を30%以上向上させた実績を持ちます。これまでに、神経領域、オンコロジー、免疫学、消化器疾患、希少疾患など複数の領域にまたがる40社以上の製薬・バイオテックおよびCRO向けに成果を提供しています。
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