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MarTechのProfound、AIショッピング内での「見えない露出」を可視化するShopping Analysisをリリース
AIが消費者の「最初の質問相手」となりつつあるいま、小売・ECにとって新たなブラインドスポットが生まれています。それは、AI Answer Engineの内部で、自社商品がどのように「発見・説明・比較・推薦」されているかが、まったく見えないことです。AI回答内でのブランドの見え方をコントロールし、プロダクト認知を高めるコンテンツを最適化するマーケティングプラットフォームProfoundは、この課題に向き合う新機能「Shopping Analysis」を発表しました。Shopping Analysisは、AIショッピング体験の中で起きていることを可視化し、「見えないコマースレイヤー」を測定可能なものにするソリューションです。
Agentic Commerce Protocol(ACP)の登場により、AIエージェントによるコマースはかつてないスピードで進化しています。一方で、小売事業者は、Answer Engineがなぜ・どのように自社商品を推薦したり、競合商品と比較しているのかを知る手段を持っていません。ProfoundのCo-founder兼CEOであるJames Cadwalladerは、「AIはすべてのビジネスにとって新しい“フロントドア”になっています。一見そう見えなくても、Answer Engineはすでにコマースエンジンなのです」と指摘します。「ユーザーが質問をすると、代わりに“マシン”がドアの向こうへ出ていき、情報を探索し、読み解き、解釈して、プロダクトの推薦を持ち帰ってきます。インターネットはもはや“訪れる場所”ではありません。ユーザーを理解したショッピングアシスタントであり、プロダクトを提案してくる存在です。私たちはこれを“見えないコマースレイヤー”と呼んでいますが、これまで小売事業者には、その全貌が完全に見えない状態でした。」
Profoundの最新調査によると、消費者の60%超が、従来型の検索エンジンではなくAIアシスタントから商品リサーチを始めているといいます。AIとの会話の一つひとつが潜在的な「購買ファネル」になり得る一方で、小売企業は、自社商品がどのタイミングで、どのような文脈で、どんな言葉で推薦されているかを把握できていません。Profoundが10,000件のChatGPTの会話ログを分析したところ、ユーザーが自身の悩みをAIに相談している文脈において、3分の1以上の会話で、ユーザー側からの要望なしにプロダクトの推薦が行われていたことがわかりました。睡眠の悩み(41%)、生産性の問題(42%)、健康上の懸念(47%)、人間関係の課題(23%)といった会話で、Answer Engineは「購入」というソリューションを自発的に提案していたのです。Shopping Analysisは、こうした「見えないやり取り」を可視化します。プラットフォーム上で小売事業者は、自社の商品がAIショッピング会話のどこに登場しているか、どれだけの頻度・順位で表示されているか、また「best budget shoes」「premium performance trainers」といった、Answer Engineが自社商品に割り当てている属性やポジショニングを把握することができます。
従来のAnswer Engine Optimization(AEO)ツールは、テキストベースのレスポンス分析が中心でした。これに対してShopping Analysisは、実際に提示された商品画像、その会話内での配置、レスポンスの詳細な内容までを収集・解析し、AIコマースにおけるブランド・商品の「見え方」を立体的に捉えます。さらに、マーチャント別・チャネル別のパフォーマンス評価も可能で、どのパートナー、どの販路が最も可視性とコンバージョンを生んでいるかを把握し、優先的に最適化すべき関係性や施策を判断できます。ベビーケアブランドCoterieのSenior Director of GrowthであるStephen Racanoは、「Profoundの新しいショッピング機能は、私たちにとってゲームチェンジャーです」と語り、「これまでは主にブランド認知とコンテンツの可視性のためにProfoundを使っていましたが、今回のアップデートで、成長とパフォーマンスの領域に直接踏み込めるようになりました。ショッピングと非ショッピングの結果を結びつけて見られることで、コンテンツがどのようにコンバージョンを生み出しているのかをより明確に把握できるようになります。どこから需要が生まれているのか、どのように商品露出を最適化すべきかを理解する上で、大きな助けになります」と述べています。Shopping Analysisは、AIコマースへのシフトをチャンスに変えたい小売企業、EC事業者、マーチャンダイザー、マーケティングチーム向けに、すでに提供が開始されています。
Profoundについて
Profoundは、「AIがすべてのビジネスの新しいフロントドアになる」という前提に立った、次世代マーケティングプラットフォームです。人々が「検索」ではなく「AIに質問」する時代において、AIがブランドについて何を語るのかを理解・コントロールし、ブランド認知を高めるAI最適化コンテンツをチームが作成できるよう支援します。Figma、Ramp、MongoDB、Chime、U.S. Bankなどの業界リーダーから信頼されており、「ブルーリンクではなくAIエージェントが発見を左右する」未来において、マーケターが勝ち抜くためのツール群を提供します。クリックの発生しない「ゼロクリックインターネット」の世界で勝つための基盤として、Profoundはグローバルに活用されています。
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