歯科技工ラボのDandy、クラウン形成をリアルタイム診断するチェアサイドAI「AI Scan Review」を発表

Dandyは、完全デジタル歯科技工ラボとして、クラウン形成をリアルタイムで評価する歯科業界初のチェアサイドAIアシスタント「AI Scan Review」を発表しました。DandyのChairsideスキャニングソフトウェアに組み込まれたこの機能は、スキャン中にクラウン形成の問題を即座に検知し、その場で歯科医にフィードバックを返すことで、再製作やチェアサイドでの大幅な調整、再スキャンの予約を大きく減らすことを目指しています。

AI Scan Reviewは、患者がまだ診療チェアに座っている間に、アンダーカット、マージンの遮蔽（マージンが見えていない・取り切れていない部分）、咬合クリアランス不足といったクラウン形成上の問題を自動検出します。問題が見つかるとすぐに歯科医にアラートを出し、どこをどのように修正すべきか、視覚的なステップバイステップガイダンスを提示します。これにより、「技工所から数日後に電話がかかってきて、印象やスキャンに問題があり、撮り直しが必要だと言われる」という、臨床医にはおなじみの“嫌な瞬間”を未然に防ぐことができます。

DandyのHead of Research and DevelopmentであるKenn Butlerは、「AI Scan Reviewは、まるで技工士がチェアサイドで印象と形成を一緒にチェックしてくれているようなものです。患者さんが診療室を出る前に、数秒で評価が完了します」と述べています。実際の運用では、このAIは静かに常時バックグラウンドで動作し、すべてのクラウン形成とスキャンをチェックしながら、注意が必要なケースだけを歯科医に知らせます。他のスキャナソフトに搭載されたAIが「スキャンの全体的な欠損や完結度」といった表層的なエラーを指摘するのに対し、DandyのAIはさらに深く踏み込みます。各歯面やアングル、挿入方向（パス・オブ・インサーション）を解析し、数百万のデータポイントを処理することで、完成物の適合性に深く関わる形成の問題を高精度に洗い出します。Dr. Glenn Appletonは、「まるで技工士が背後からアシストしているような感覚です。AIは静かで、正確で、とても頼りになります」と評価しています。問題が検知されると、AI Scan Reviewはリアルタイムでどこをどのように削合・修正すべきかを画面上にハイライト表示し、修正後には再度自動解析を行って「ラボの受け入れ準備ができているか」を確認します。本来であれば再製作や長時間のチェアサイド調整につながる形成上の問題を、その場で是正できるようにすることで、患者体験と診療効率の双方を高める設計です。

DandyのCo-founderであるDaniel Hanoverは、「AI Scan Reviewのリリースは、“再製作ゼロを目指す”というわれわれのミッションにおける大きなマイルストーンです」と語り、「スキャンからケースレビュー、自動化された製作工程、他のラボでは実現できない納期スピードに至るまで、歯科技工ワークフロー全体を改善しようとしています。私たちは、顧客である歯科医院の成長と、より良い患者ケアの実現を、最初から最後まで支えていきます」と述べています。

Dandyについて
Dandyは、世界で最も先進的な歯科技工ラボを支える「歯科のモダンなオペレーティングシステム」を構築しているDentalTechスタートアップです。最先端の口腔内スキャナ、常時利用可能な専門家によるサポート、AIや3Dプリンティングなどの最新テクノロジーをDandy独自のソフトウェアでシームレスに統合し、歯科医院のデジタルトランスフォーメーションを支援しています。高い精度と効率、優れたユーザー体験により、Dandyは「歯科医療ビジネスを痛みのないものにする」ことを目指し、歯科医が自院・スタッフ・患者のために、より多くのことを達成できるよう後押ししています。