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2026/05/27

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高速防衛航空のHermeus、無人機「Quarterhorse Mk 2.1」で世界初の民間開発無人機による超音速飛行を達成

「世界最速の航空機を作る」ことを掲げるディフェンスアビエーション企業のHermeusは、自社開発の無人機「Quarterhorse Mk 2.1」が、初の超音速飛行に成功したと発表しました。最高速度はマッハ1.21に達し、本機にとってはわずか3回目のテスト飛行での達成で、米国・ニューメキシコ州のSpaceport Americaを拠点に、ホワイトサンズミサイル射場の空域内で実施されました。この成果により、Quarterhorse Mk 2.1は「民間が開発した世界初の無人超音速ジェット」、かつ「現時点で飛行している最も高速な無人航空機」というポジションを獲得し、創業から超音速飛行までの到達速度においても、Hermeusは航空史上最速の企業となったとされています。

 

開発スピードの観点でも、本マイルストーンは目を引く性質を持ちます。Quarterhorse Mk 2.1は初飛行から3カ月以内に超音速領域へ到達しており、さらに同社の最初の機体である「Mk 1」のメイデンフライト(初飛行)からの経過日数は364日でした。Hermeus CEO兼共同創業者のAJ Piplicaは、「我々の顧客である米国Department of War(戦争省/旧国防総省にあたる組織)は、このプログラムの進行速度に注視している。今回の飛行は、現代航空業界では極めて稀な実行スピードを示すものだ。我が国が、新たな非対称軍事能力(asymmetric military capability)をスケール感をもって届けられるかどうかは、難しい技術課題を素早く解決できるチームに依存している。Hermeusでは、テストフライトを行うたびに、また新たな機体を1機ずつ作り上げるたびに、まさにそれを証明している」と述べています。

 

技術および量産戦略の面では、Quarterhorse Mk 2.1は「F-16クラスの超音速無人機3機種」から成る開発ロードマップの第1号機にあたり、機体エンジンには、RTXグループのPratt & Whitneyが製造する「F100」エンジンを搭載しています。Hermeusは、急速な反復(ラピッド・イタレーション)を前提とした開発手法を採用しており、フライトテストで得たデータをもとにパフォーマンス改善とリスク低減を、プログラム全体に対して短サイクルで反映していくアプローチを取ります。同社はすでに次世代機「Quarterhorse Mk 2.2」の構築とテストを進めており、「Mk 2.3」もこれに続く位置付けです。それぞれの機体は、パフォーマンス境界をさらに押し広げ、持続的なハイマッハ(高マッハ)飛行へと近づけることを目的に設計されています。背景として、米Department of WarはChinaなどnear-peer(実力が拮抗する競合国)との競争激化を踏まえ、ハイスピード能力に対する関心を一段と強めており、より高速な無人機は、レスポンスタイムの短縮、そして交戦が想定される最も厳しい環境にも「アフォーダブル・マス(手の届くスケール)」をもたらしうるという観点から、安全保障コミュニティの関心を集めています。Hermeusは、Quarterhorse Mk 2.1によるフライトテストキャンペーンを継続しながら、後続機の構築を通じてケイパビリティを上乗せし、より高速領域へと押し上げていく方針です。

 

Hermeusについて
Hermeusは、2018年にAJ Piplica(CEO兼共同創業者)、Skyler Shuford(COO兼共同創業者)、Glenn Case(CTO兼共同創業者)、Mike Smayda(CPO兼共同創業者)の4名によって、米国・ジョージア州アトランタで設立されたディフェンスアビエーション企業です。共同創業者らは、米空軍向け極超音速プログラム「X-60A」を手掛けたGeneration Orbit出身で、AJ Piplicaは同プログラム全体の開発リードを、Glenn Caseは推進および構造の主幹を、Mike Smaydaはシステムズエンジニアリングを率いた経歴を持ちます。同社は「失われた『高速かつ反復的なハードウェア試作』の技芸を取り戻し、現代の戦場のテンポにフィットしたペースで高速システムを送り届ける」ことをミッションに掲げ、米Department of Warおよびその同盟国に対し、自国とアライアンスが永続的な非対称優位を維持するための高速能力を提供することを目指しています。アトランタの既存施設は今後生産特化型へとシフトし、エンジニアリングとプログラム・マネジメントの中核は新たに米国・カリフォルニア州エルセグンドに設けられる本社へと移行する計画で、ロサンゼルス、ワシントンD.C.、フロリダ州ジャクソンビル(極超音速エンジン&フライトテスト施設)にも拠点を構えています。資金調達面では、Khosla Venturesがリードした初期ラウンド、2022年3月の1億ドルのシリーズB(Sam Altmanがリード)、Raytheon Technologies傘下のRTX Venturesによる戦略的投資を経て、2026年4月にKhosla Venturesがリードする3.5億ドルのシリーズC(株式調達2億ドル+デット1.5億ドル)を実施し、評価額10億ドル規模でユニコーン入りしています。製品ロードマップとしては、Quarterhorseシリーズによる超音速の実証を経て、SR-71ブラックバードを上回るマッハ3.3を狙うMk 3、そして本格的な極超音速領域(マッハ5+)に到達する「Darkhorse」、さらにグローバル高速旅客機構想「Halcyon」へと拡張していく計画です。

 

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