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2026/09/12

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核融合のProxima Fusion、ニーダーザクセン州と欧州初の大規模な核融合向けHTSテープ工場の建設で覚書を締結

Proxima Fusionは、ドイツのニーダーザクセン州と、核融合向けの高温超伝導(HTS)テープを大規模に生産する施設の建設に向けた覚書を結びました。実現すれば欧州初の同種の工場になります。第1期と第2期の投資額は約1億4000万ユーロを見込み、期間は2029年末までです。同社は投資総額を民間資金と公的資金でほぼ半分ずつ賄う方針で、ニーダーザクセン州が2100万ユーロを拠出します。これは公的資金として想定される額の3割弱にあたります。

HTSテープは、従来の超伝導体よりはるかに高い温度で、ほとんど抵抗なく大電流を流せる帯状の素材です。Proxima Fusionはこれを使って強い磁場をつくり、核融合反応に必要なプラズマを閉じ込めます。同社によると、実証機で約2万キロメートル、商用発電所ではその倍程度のテープが必要になります。一方で現在の生産は中国と日本に集中しており、欧州はほぼ全量を輸入に頼っています。覚書には、州内の候補地の評価、目標達成を条件とする支援と資金の枠組み、許認可手続きの円滑化、州内の企業や自治体、研究機関との連携づくりが盛り込まれました。同社は、確立されたHTS製造の知見と生産能力をニーダーザクセン州に持ち込むため、複数の海外技術パートナーと協議していると説明しています。

ニーダーザクセン州首相のOlaf Liesは、州を欧州のHTS製造の先駆けにする取り組みだとし、ドイツの核融合政策を後押しするだけでなく、先端製造業と新たな経済価値、高度技能の雇用をもたらすと述べました。Proxima Fusionは、正味エネルギー利得を狙う実証機Alphaを2030年代初頭に、商用ステラレータ発電所Stellarisをその後に据える計画を掲げています。今年に入って4億1100万ユーロを調達し欧州で最も資金を集めた核融合企業となっており、今回の工場計画は、炉心の中核部材を自社で確保して海外供給への依存を下げる動きと位置づけられます。


Proxima Fusionについて
Proxima Fusionとは、2023年に設立されたドイツの核融合企業で、本社はミュンヘンにあります。マックス・プランク・プラズマ物理研究所からの初のスピンアウトで、Francesco Sciortino、Lucio Milaneseらが共同創業し、Francesco SciortinoがCEOを務めます。ステラレータと呼ばれる磁場閉じ込め方式に、高温超伝導磁石と計算機による設計を組み合わせ、商用核融合発電所の実現を目指しています。実証機Alphaと商用機Stellarisの開発を進め、ミュンヘンのほかスイスとイギリスにも拠点を置いています。

 

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