Wiliot社がFDAの食品トレーサビリティーチャレンジの受賞者に選ばれる

米国食品医薬品局（FDA）は、「New Era of Smarter Food Safety（よりスマートな食品安全の新時代）」と題して、消費者に負担をかけずにシームレスなトレーサビリティーを実現し、食品業界におけるトレーサビリティーシステムの広範で一貫した導入を促進することを目的とした「Low- or No-Cost Tech-Enabled Traceability Challenge」を開始しました。世界各地から90名の参加者があり、FDAは、エンド・ツー・エンドの食品トレーサビリティーを安価に実現するハードウェア、ソフトウェア、分析技術を統合した12名の受賞者を表彰しました。受賞者の中には、AIPIA会員が2名含まれていました。Kezzler社とWiliot社です。

Kezzler社のコンセプトは、分散化されたオープンマーケットのエコシステムを前提としています。これにより、生産者は使いやすいクラウドベースのセルフサービスポータルを介して固有の識別子を生成し、進歩的なウェブアプリケーションを活用して、誰もが持っているインフラを使って簡単にデータを収集することができます。収集されるデータは、収穫時や梱包時の摩擦を最小限に抑えるとともに、製品のトラックバックに必要な情報の一部を自動化することを目的としています。データのエンコーディング、フォーマット、交換には、広く受け入れられているGS1ファミリーの規格を利用します。Kezler社のCEOであるChristine C. Akselsen氏は次のように述べています。「私たちは、食品業界が直面している課題を解決するために業界を束ねるFDAの取り組みを強く支持します。テクノロジーを活用したトレーサビリティーは、食品の安全性をサポートするとともに、要求の厳しい消費者と直接コミュニケーションを図るための新たなチャネルを開拓することができます」

Wiliot社は、Roambee社およびGSM社と提携しました。彼らのソリューションは、低コストのIoTセンサータグを出荷物の可視化および検証技術と組み合わせて使用し、エンドツーエンドのトレーサビリティを提供します。 Wiliot社のIoTピクセルは、食品のパッケージ、コンテナ、輸送用クレートに取り付けられ、GSMによって統合されたRoambee社のデバイスによって読み取られ、輸送中の食品に関するリアルタイムのデータを伝えることができます。IoT Pixelsは、ステッカーとして製品に貼り付けるか、製造工程で組み込むことができる小型のセルフパワー型コンピューターで、Bluetoothで通信します。IoTピクセルからのデータはWiliot Cloudに収集され、トラッキングと分析が行われるため、フードサプライチェーンの参加者は、食品が移動中のどの時点にあるのかを把握することができます。また、適温・適湿で輸送されているかどうかもデータに含まれます。

Wiliotチームのスポークスマンは次のように述べています。「次世代IoT技術が世界有数の食品安全機関に認められたことは、私たちの世界をより良く変えることができるタイプのトレーサビリティを実現するための重要なマイルストーンです。このような評価を得られたことを誇りに思います」