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AIモデルの最適化エンジンDeciが、2,500万ドルのシリーズBラウンドを完了
近年、人工知能の世界ではGPUが重い計算をするための最も重要な部品となっていますが、イスラエルのスタートアップDeciは、ソフトウェアでGPUをアップグレードし、AIモデルをよりよく訓練し、実行することができるソリューションを開発しています。
DeciはMLを使ってニューラルネットワークを自動的に構築・最適化し、より効率的で大規模な即時起動に適したものにします。同社によると、深層学習プラットフォームにより、ML開発者は、コンピュータビジョン、処理、自然言語や音声の理解など、構築したモデルから最大10倍の性能向上を得ることができます。実際、Deciのプラットフォームは、同じモデルを使用して、ニューラルネットワークを再設計し、精度を維持しながら、その実行時性能を最大化します。こうすることで、標準的なプロセッサ、GPU、FPGAアクセラレータ、エンドデバイスや携帯電話向けの人工知能専用チップなど、あらゆるハードウェアでより良いパフォーマンスを実現することができるのです。
ユーザーは、タスクの種類、精度の要求、計算速度、対象となるハードウェア(スマートフォン、パソコン、クラウドなど)など、モデルに合わせた様々なパラメータを入力し、あとはDeliに任せ、エンジンが最適なモデルを構築します。同社によると、これにより、パフォーマンス結果やランニングコスト、運用コストの大幅な向上が期待できます。
最近、同社は開発プラットフォームの2.0版を発表し、データサイエンティストがアプリケーションの要件やモデルを実行する最終ハードウェアに合わせた正確かつ高速なモデルを開発できるようにしました。今年初めには、CPUの精度と計算速度の点で世界最高の性能につながるというコンピュータビジョンモデルのファミリーを発表し、CPUとGPUの計算量の差を50%以上縮めています。
Deciは総額2,500万ドルのシリーズBラウンドを完了したことを発表しました。このラウンドは、再びInsight Partnersが主導し、Jibe、Emerge、Fort Ross、Square、およびICONが参加しました。このラウンドは、2100万ドルを調達した前回の資金調達から1年足らずで行われました。Deciは、深層学習の専門家であるYonatan Geifman博士(CEO)、技術系起業家のJonathan (Joe) Elial(COO)、計算機学習の研究者でテクニオン大学ヘンリー&マリリン・タウプコンピュータサイエンス学部のRan El-Yaniv教授(チーフサイエンティスト)が共同で設立した企業です。現在、イスラエルと米国のオフィスで約50名の従業員が働いています。
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