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FinTechのSympera AI、銀行の中小企業市場への参入を支援するためシードラウンドで1,000万ドルを調達
AIエージェント技術を提供するスタートアップのSympera AIは、Nyca PartnersとViola Venturesが共同で主導するシードラウンドで、1,000万ドル(約14億円)の資金を調達しました。Sympera AIのテクノロジーは銀行の法人営業担当者(リレーションシップマネージャー、RM)が持つ顧客対応のノウハウをAIで再現し、顧客データ分析を通じて最適な顧客へのアプローチを可能にします。
中小企業向け銀行業務は大きな成長の可能性を秘めており、米McKinsey & Co.によると、年間約1,500億ドル(約21兆円)の市場規模を持ち、米国の銀行収益の約17%を占めています。しかし、多忙な営業担当者は大手顧客を優先する傾向があるため、多くの中小企業が適切なサービスを受けられていないのが現状です。この問題を解決するために設計されたSympera AIのソリューションは、行内外のデータを活用して最も有望な顧客を特定し、営業担当者が最適なタイミングで最適な提案を行えるよう支援します。
Sympera AIの創業者兼CEOであるDavid Sosna氏は、銀行向けテクノロジー企業を複数立ち上げ成功させた経験を持つベテラン起業家です。同社のCTOであるDaniel Gordon氏はAI分野で豊富な研究実績を持ち、経営陣には銀行業務の専門家も多数名を連ねています。
Sosna氏は、「AIは銀行の法人営業のあり方を根本から変える力を持っています。私たちは銀行と協力して、その可能性を現実の成長につなげています。今回の資金調達を通じてNyca PartnersとViola Venturesという強力なパートナーを得たことで、私たちのビジョンを加速させることができると期待しています」と述べています。
Nyca Partnersの創業者でマネージングパートナーであるHans Morris氏は、「David Sosna氏とは以前からの投資経験があり、彼が3回も起業を成功させた実績を目の当たりにしてきました。多くの銀行との対話を通じて、銀行業界におけるAIに対する期待と懐疑の両面を知りましたが、AIの真の価値は法人営業担当者が顧客に提供するサービスの効率化と質の向上にあります。Sympera AIはまさに適切なタイミングで適切な提案を行うためのツールであり、銀行の競争力を一段高めるでしょう」と述べました。
Viola Venturesの共同創業者Avi Zeev氏は、「Davidとの付き合いは25年以上にわたり、今回が4度目の投資です。銀行業界を深く理解するDavidが、中小企業セグメントのニーズを満たすためにSympera AIを創業したことを高く評価しています。同社のAIテクノロジーは銀行にとって新たな収益機会を提供するでしょう」と述べています。
Sympera AIについて
Sympera AIは銀行の法人営業担当者(RM)の生産性を高め、顧客のニーズと優先順位に基づいた最適なソリューション提供を支援することを使命としています。業界の深い専門知識と最先端のAIを組み合わせ、銀行がデジタル化を進めながらもパーソナライズされた高品質なサービスを提供できるよう支援します。Sympera AIは法人営業の現場を改革し、銀行の成長を強力に後押しします。
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