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次世代ネットワーキングのEnfabrica、分散型GPU活用を加速し、SuperNICでAI推論コストを半減
次世代ネットワーキングのEnfabrica、分散型GPU活用を加速し、SuperNICでAI推論コストを半減ネットワーキングチップのスタートアップEnfabricaは、自社のネットワークアーキテクチャがGPUの利用効率を飛躍的に高めると2年前から主張してきましたが、その技術がついに現実のものとなりました。同社が開発した高速ネットワークチップ「Accelerated Compute Fabric superNIC(ACF-S)」と、弾力的なメモリファブリックソフトウェア「Emfasys」により、ユーザーあたりのトークン生成コストを従来比で半減できると、CEOのRochan Sankar氏は述べています。
ACF-SはラックスケールGPUシステム向けに設計され、従来のGPU接続型NICの4倍のI/O帯域幅や耐障害性を実現しています。Emfasysと組み合わせることで、クラウド事業者はGPUやHBMリソースを有効活用し、DRAMへの動的キャッシュやAIサーバー間のロードバランシングなどにより、同一リソースからより多くのユーザーセッションやトークンを生成できるようになります。この技術による効率向上は、CPU仮想化がクラウド経済性を変えたのと同じレベルのインパクトが期待されており、AIインフラの構築や運用コストの大幅な削減が可能になります。
Enfabricaは、システム設計をベンダー依存から解放し、より多様なアクセラレータや自社独自のシステム開発を推進することも目指しています。特定ベンダーに依存しない分散型アーキテクチャの重要性が増す中、Nvidiaなどの大手による垂直統合型戦略にも対応可能な柔軟性と拡張性を提供できる点が大きな強みです。さらに、Enfabricaは新規設計による独自アプローチを貫き、Nvidiaの最新NICと比較しても最大4倍のスループットを誇ります。同社の技術は既に5社以上の大手AIクラウドでパイロット導入が進んでおり、初期導入先からも高い評価を得ています。今後は、AIワークロードのさらなる多様化と規模拡大を見据え、AIインフラ市場での競争力強化とコンピュート多様性の実現を推進していく方針です。
Enfabricaについて
Enfabricaは、高性能ネットワーキングチップと弾力的メモリファブリック技術でAI・クラウドインフラの効率化を目指すスタートアップです。独自のSuperNICとEmfasysにより、GPUやHBMリソースの利用率向上とコスト削減を実現し、システムの分散化やマルチベンダー対応を可能にする柔軟なアーキテクチャを提供しています。
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