Startup Portfolio
BioTechのOncoHost、ESMO 2025で「血漿プロテオミクスによる治療選択最適化」新データを発表
OncoHostは、ドイツ・ベルリンで10月17〜21日に開催されるESMO 2025において、血漿プロテオミクスを用いた治療選択モデルに関する新規データが採択され、ポスター発表を行うと発表しました。演題「A plasma proteomics-based model optimizes first-line treatment decisions for metastatic melanoma」は、10月18日に「Melanoma and other skin tumours」セッション(ポスター番号1680P)で、Massachusetts General HospitalのRyan Sullivan医師が発表します。
同社のPROphet®は、388種類のResistance-Associated Proteins(RAPs)パネルから臨床的ベネフィット(CB)の確率を算出し、患者をPROphet POSITIVEまたはNEGATIVEに層別化する血漿プロテオミクスプラットフォームです。非小細胞肺がん(NSCLC)での開発・検証により、抗PD(L)1治療下の転帰予測に臨床的有用性が示されてきました。今回の前向き観察研究では、転移性黒色腫248例の治療前血漿を解析し、ペムブロリズマブまたはニボルマブによる抗PD1単剤、もしくはニボルマブ+イピリムマブの併用療法における予後とモデルの関係を評価しました。
結果として、PROphet®は黒色腫においても有意な予後因子となり、POSITIVE群はNEGATIVE群に比べ全生存で明確な優位性を示しました(ハザード比0.42、p<0.001)。とくに抗PD1単剤で効果が最も強く現れ、年齢、性別、LDHなどを調整した多変量解析でもモデルの独立性が確認されました(ハザード比0.30、p=0.04)。治療選択の観点では、POSITIVE群(全体の66%)では単剤と併用の生存が同等であり(ハザード比0.9、p=0.35)、不要な毒性リスクを伴う併用を避けうる可能性が示唆されました。一方、NEGATIVE群では併用で生存改善の傾向が見られ(ハザード比0.64、p=0.065)、より強力なレジメンが適する患者群の抽出に資する可能性が示されました。OncoHostのVP Translational MedicineであるMichal Harel博士は、「黒色腫の一次治療選択は長年の課題です。今回のデータは、血漿プロテオミクスによる実行可能なインサイトが、患者個別の治療決定に直結しうることを示しています」と述べています。なお、同社は自己免疫性細胞減少症(AIC:自己免疫性溶血性貧血と免疫性血小板減少症)でもOM336…ではなく、PROphet®ではなく、ここは本件に不要。本文はOncoHostの別試験ではないので不要。上記の研究以外の言及は控える。PROphet®のNSCLCでの実績と今回の黒色腫データにより、バイオマーカーが限られる現場において、実地の一次治療選択を最適化しうる独立ツールとしての可能性が強調されました。
OncoHostについて
OncoHostは、精密医療の実装に向けて血漿プロテオミクスを活用するテクノロジー企業です。独自プラットフォームPROphet®は、単回採血で非小細胞肺がんの一次免疫療法選択を支援する実臨床ユーティリティを提供し、患者ごとの最適レジメン決定と生存改善に資する情報を医師に提示します。米国ノースカロライナ州Caryとイスラエル・Binyaminaに拠点を置き、40拠点・1,700例超を組み入れた国際的前向き臨床試験の基盤を強みに、精密診断とバイオマーカー開発を次の段階へと牽引しています。
関連ニュース
OncoHost に興味がありますか?
最新ニュース
メキシコ発でラテンアメリカでAIを活用した放射線診断用オペレーティングシステムを提供する"Eden"がSeries Aで$22Mを調達
2025/10/16
自己免疫疾患向けの全人的ケアに特化した"WellTheory"がSeries Aで$14Mを調達
2025/10/16
AI駆動のファッションプラットフォームのBNTOが、AIスタイリングエージェント「Maya」を発表
2025/10/16
AIエージェントセキュリティのAstrix、MCPサーバの認証情報リスクを多数で確認 長期APIキー依存に警鐘、オープンソース対策ツールを公開
2025/10/16
Supply ChainのArkestro、予測型プロキュアメントでサプライヤーサイクル短縮とコスト変動リスク低減を加速
2025/10/16