Startup Portfolio
FinTechのDatarails、Revenue Operations DirectorにIdit Bar-Netz氏を任命
Datarailsは、FP&A(財務計画・分析)、キャッシュマネジメント、支出コントロール、月次決算を横断してCFOに可視性とコントロールを提供するAIプラットフォームを展開するスタートアップです。同社はこのたび、Revenue Operations DirectorとしてIdit Bar-Netz氏を任命したと発表しました。Bar-Netz氏は、EX.COでMarketing Operations Manager、El Al航空のAir Operations部門でHR Managerを務めた後、2022年にDatarailsのマーケティング部門に入社しました。Datarailsでは、マーケティングオペレーションチームのリードとして、オートメーションやAIツールの導入を推進し、プロセス改善とスケールに貢献してきました。
DatarailsのAIプラットフォームは、財務部門が手作業のデータ収集に追われることなく、戦略的な意思決定に集中できるようにすることを目的としています。さまざまなソースから財務データとオペレーションデータをリアルタイムに統合し、Excelベースのワークフローを維持しながら、予算編成、フォーキャスト、経営資料、取締役会向けレポート、貸借対照表、キャッシュフロー計算書などを構築できます。さらに、組織内データと金融市場データを掛け合わせることで、インサイトや予測を提供する高度なAI機能を備えています。同社はこれまでに1億500万ドルを調達しており、イスラエル、米国、欧州を中心に約350名の従業員を抱えています。現在、開発、マーケティング、プロダクト、カスタマーサポートなど複数部門・地域で積極的に採用を行っており、グローバルな拡大フェーズにあります。
新たな役職では、Bar-Netz氏がマーケティングおよびセールスインフラの構築をリードし、ワークフロー設計、オートメーション、先進的なAIツールの実装を通じて、同社の成長をさらに加速させる役割を担います。本人は、「HRからMarketing Ops、そしてRevOpsへというキャリアを通じて、“成功の起点は人と変化への適応力にある”ことを学びました」と語り、「人を中心に考えるマインドセットとチームワーク、クリエイティビティをすべてのプロジェクトに持ち込みたい。テクノロジーもオートメーションも戦略も、常に進化し続けなければならないというのが私の前提です」と述べています。Datarailsが掲げるバリュープロポジションは、「CFOオフィスにとって唯一の“ワンソース・オブ・トゥルース”を提供するAIプラットフォーム」です。Bar-Netz氏は、FP&A市場における最大のチャンスは「AIの本格導入」にあると見ています。多くのファイナンスチームは、まだAI活用の初期段階にあり、Datarailsがその道筋を示せると考えています。「私のチームは、RevOpsと同じように、AIをわかりやすく、使いやすく伝えていく役割を担っています」と説明します。
Revenue Operations戦略については、「Datarailsが顧客に提供している価値を、自分たちでも体現すること」が軸だといいます。つまり、「AIとデータによって、1つの“真実の情報源”をつくる」ことです。マーケティングとセールスを横断してインサイトを統合し、「AI駆動のオペレーションによってどんなインパクトが生み出されるのか」を見込み顧客に直接示すことが、差別化のポイントになっています。同社が急速に従業員数と地域を拡大する中で、マーケティング・セールスインフラのスケーリングは大きなチャレンジでもあります。Bar-Netz氏は、「急成長フェーズでは、とにかくデータドリブンであること、そして人手による限界を取り除くことが重要です」と語り、「オートメーションと拡張性のあるインフラを構築し、チームが摩擦なく成果を出せるようにすることにフォーカスしています」と説明しています。
また、Datarailsがファイナンスチームに提供している「手作業からAIインサイトへのシフト」は、自身が取り組むRevOps改革にもそのまま重なります。Bar-Netz氏は、「AIはすでにRevOpsを変革し始めており、プロセスの高速化、インサイトの精度向上、チームの可能性拡大をもたらしています」と述べ、「私のロードマップは、チームがより速く動けるようにする最適なツールを検証・導入していくことです。それは、ファイナンスチームがDatarailsで効率性を引き出している状況と全く同じ構図です」と締めくくりました。
Datarailsについて
Datarailsは、CFOオフィス向けに設計されたAI搭載のクラウドFP&Aプラットフォームを提供するFinTechスタートアップです。既存のExcelワークフローを維持しながら、さまざまなシステムに散在する財務・業務データをリアルタイムに統合し、予算・フォーキャスト・経営レポート・取締役会資料・貸借対照表・キャッシュフローなどを一元的に構築できることを強みとしています。組織内データと市場データを組み合わせたAIによるインサイトと予測により、財務部門の意思決定を高度化し、手作業から解放された戦略的なファイナンス運営を支援します。これまでに1億500万ドルを調達し、イスラエル・米国・欧州を中心に約350名のチームでグローバル展開を進めています。
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