ヨーロッパで新しい宇宙探査の機会を提供する"The Exploration Company"がSeries Aで€40Mを調達

The Exploration Companyは、EQT VenturesとRed River Westが共同リードし、Promus Ventures, Cherry Ventures, Vsquared, Omnes Capitaなどが参加したSeries Aで€40Mを調達した。

2019年に設立され、フランスとドイツのスタートアップであるThe Exploration Companyは、宇宙探査を手頃な価格で持続可能かつオープンにすることを使命としており、民間資金を投入した欧州初の宇宙カプセルを建設中です。

宇宙探査と人類が宇宙へ飛び立つ可能性は、現実味を帯びてきており、地球上の生命にとって大きな意味を持つだけでなく、億万長者の憧れの地でもあります。その結果、宇宙技術は、アメリカでは特に活況を呈しており、ヨーロッパもそれに追いつきつつあります。

商業宇宙市場は2035年までに400億ドルに達し、有人宇宙飛行を含めると700億ドルに達すると言われています。しかし、地球や月周辺の宇宙ステーションに物資や人間を運ぶためのソリューションは、今のところヨーロッパにはありません。The Exploration Companyは、ヨーロッパに新しい宇宙世界の探査に参加する能力を提供すると同時に、持続可能で安価な、代替的なグローバルプレーヤーを創出するものです。

ミュンヘンとボルドーの間に拠点を置くThe Exploration Companyは、経験豊富な航空宇宙エンジニアのチームから構成されています。これを活かして、同社は9ヶ月で最初の再突入実証機を製作することができました。

スペーステクノロジーのイノベーターたちは、宇宙開発を民主化し、世界の億万長者だけの手にゆだねるのではなく、より持続可能なものにしたいと考えています。スペーステクノロジーと宇宙探査は、地球上の生活に大きな影響を与え、意思決定やプロセスにプラスの影響を与えるデータや情報を私たちに提供することができます。

「この10年の間に、人類は宇宙へ進出し、地球と月の周辺に、時には民間と協力して宇宙ステーションを建設し、月とその先に人類が持続的に移住するための道を切り開くでしょう。現在、こうした変革のための開発は、一部のプレーヤーによって主導されています。私たちは、より持続可能で安価な能力を提供することで、宇宙探査を民主化したいと考えています。私たちの宇宙船Nyxは、民間が資金を提供した最初の宇宙カプセルであり、グリーンな推進剤を使用した最初の宇宙カプセルであり、OSをオープンソース化した最初の宇宙カプセルです。このように、私たちは、国家、宇宙および非宇宙産業、そして個人が新しい宇宙世界の構築に参加し、貢献することを可能にします。地球や月の周りの宇宙ステーションに物資や人間を運ぶヨーロッパ独自のソリューションがない中、私たちはヨーロッパに新しい宇宙世界の探査に参加する能力を提供し、持続可能で手頃な価格の代替的なグローバルプレーヤーを作り出そうとしているのです。」と同社の創業者兼CEOは述べています。

The Exploration Companyは現在、2機目の実証機を開発中です。この機は、制御された方法で宇宙に飛び、大気圏に再突入し、ヨーロッパのいくつかの宇宙機関を含む顧客からの貨物ペイロードを安全に地球に持ち帰ることができます。

Nyxと呼ばれる最終機は、宇宙ステーションでのサービスや長距離探査ミッションのために、物資、そして最終的には人間を宇宙へ運ぶ予定です。この船は何度も再利用でき、軌道上で燃料を補給できるため、ミッションの可能性が広がります。また、複数のロケットで打ち上げることができるため、ロケットに依存しません。

Nyxと並んで、The Exploration Companyは、SpaceStoreで利用可能なオープンインターフェースのソフトウェアとハードウェアを開発しており、顧客がこれらのオープンインターフェースを基に、ニーズに合ったプラットフォームを開発することを可能にしています。

この新しい資本により、The Exploration Companyは、最初のフルスケールの宇宙カプセルの商業化（2026年に打ち上げ予定）、2番目のカプセル実証機の完成とテスト打ち上げ（2024年に打ち上げ予定）、およびチームの拡張を目指します。これにより、欧州の宇宙への野望はより身近なものとなり、世界の宇宙開発競争はより熾烈なものとなっていきます。