生成AIデザインのRecraft、3000万ドルの資金調達を実施し、ブランド管理機能を強化

AIを活用したデザインプラットフォームを提供するスタートアップのRecraftが、Accel主導のシリーズBラウンドで3000万ドルの資金調達を実施しました。このラウンドにはMadrona Ventures、既存投資家であるKhosla Ventures、Nat Friedman、Elad Gil、RTP Globalが参加しています。また同社は、新たなデザイン機能「Advanced Style Creation and Controls」も同時に発表し、ブランドイメージを一貫した高品質で生成・管理できる仕組みをさらに強化します。Recraftはこの2年間でユーザー数が10倍以上増加し、昨年だけでもユーザーが700%増えるなど急成長しています。現在ユーザー数は400万人を超え、Amazon、NVIDIA、Salesforce、Uberといった大手企業のデザイナーやマーケティングチームが利用しています。

既存の生成AIツールは、アイデア創出や試作品の作成には便利ですが、ブランドに即した細かな制御が難しいことが課題となっています。Recraftは、この課題を独自の画像生成モデル「Recraft V3」によって解決しています。同モデルは画像サイズやテキストの長さに制限がなく、視覚要素を意図した位置や外観で正確に生成することが可能です。今回導入されたAdvanced Style Creation and Controlsにより、デザイナーは無限のスタイルオプションを自由に探求し、ブランド独自のデザインを細かなレベルで調整しつつ、一貫性を保ったままスケールできます。また同社は、自社画像をRecraftのスタイルと融合させ、精密で生産品質の高い画像を作成できる機能も提供します。

RecraftのCEO兼創業者Anna Veronika Dorogush氏は、「生成AIはデザインの可能性を広げましたが、プロにとっては速度だけでなく品質と制御が不可欠です。当社のAIは、クリエイティビティを犠牲にせず強化するためのものであり、今回の資金調達を活用して、デザインチームが迅速にブランドを維持しながら拡張できるツールを提供していきます」と述べています。資金調達を受けてRecraftは、業界をリードするAIモデルの改善、市場投入の拡大、新たなサービスの開発を進める予定です。投資を主導したAccelのパートナーZhenya Loginov氏は、「Anna氏とRecraftチームは、創造性と一貫性のギャップを埋めています。彼らのモデル『Recraft V3』は画像生成分野で新たな品質基準を確立し、大きな支持を得ています。プロのデザイナーが本来の創造活動に集中できるよう、今後のイノベーションを期待しています」とコメントしています。

Recraftについて
Recraftはビジネス向けの生成AIデザインプラットフォームを提供する企業です。独自のAIモデル「Recraft V3」を活用し、ブランドに沿った高品質な画像を大規模に生成可能で、マーケティング、製品、デザインチームが効率よくデザインを進められる環境を提供しています。