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2025/07/11

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FinTechのRamp、AIエージェントを導入し経理業務を自動化へ

企業向け金融オペレーションプラットフォームを提供するRampは、新たにAIエージェント「Agents for Controllers(コントローラー向けエージェント)」を発表しました。このエージェントは、企業の経費ポリシーの自動適用、不正支出の排除、詐欺防止を目的としたもので、同社が今年発表を予定している一連の高度なAIエージェント群の第一弾です。現在、財務部門は人手不足のなかで業務負担が増加していますが、業務の多くは依然として手作業で行われています。従来型のプラットフォームを使用するチームでは、業務時間の最大70%を経費精査やポリシーの適用、コンプライアンス監査に費やしており、その結果、経理部門の59%が毎月複数のミスを報告しています。

 

RampのAIエージェントは、これらの業務を自律的に処理することで効率化し、冗長な作業を排除します。このエージェントは、OpenAIの推論モデルを活用した「Ramp Intelligence」を基盤としており、コンテキストを理解したうえで人間のように判断し、財務ワークフロー全体を自動的に管理します。従来のルールベースの自動化とは異なり、Rampのエージェントはリアルタイムで経費ポリシーを強制適用し、違反を即座に防ぎながら、改善のフィードバックを受けて継続的に賢くなります。全ての判断には監査可能な記録が残り、精度は初期導入企業で99%の承認正確性を実現しています。

 

Quoraの財務マネージャーであるRichard Gobea氏は、「以前はすべての取引を手動で確認していましたが、現在はRampのエージェントが最初のレビューを行い、必要なものだけをフラグします。すべての決定には監査ログが残され、精度の高さを実感しています」と語っています。このAIエージェントは、低リスクな経費の自動承認、疑わしい領収書や請求書の警告、支出ポリシーに関する社員からの質問対応、詐欺や無駄遣いの兆候検出、ポリシー改善の提案なども行います。Rampの共同創業者兼CTOであるKarim Atiyeh氏は、「このエージェントは、社員が覚えていないような会計ルールや支出ポリシーも完全に理解し、即座に対応できます。単なる自動化ではなく、複雑な判断を伴うインテリジェントな推論です」と説明しています。

 

OpenAIのプラットフォームプロダクト責任者Olivier Godement氏も、「Rampのエージェントは、最新の推論モデルを使って、重要な財務プロセスを正確に処理しています。これにより、チームは戦略的な業務に集中できます」と評価しています。Rampは人員の50%を研究開発に投資しており、あらゆる規模の企業が最新のAI技術の恩恵を受けられるよう支援しています。Notion、Hex、Sierra、Quoraといった先進的なAI企業の財務チームも、すでにRampを導入し業務の高速化と精度向上を実現しています。

 

Rampについて
Rampは、企業の時間と資金を節約するために設計された金融オペレーションプラットフォームです。支払いや法人カード、ベンダー管理、調達、出張予約、自動仕訳などを一元化し、AIによるインテリジェンスを活用して、支出や業務時間の効果を最大化します。2019年設立以来、農場経営から宇宙関連スタートアップまで、40,000社以上の顧客がRampを活用し、累計100億ドルのコストと2,750万時間以上を削減しています。

 

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