次世代医療AIのHippocratic AI、Sheba Medical Centerと提携し患者ケアを変革

Hippocratic AIは、医療分野における生成AI技術のパイオニアとして、世界有数の医療機関Sheba Medical Centerとの提携を発表しました。Newsweek誌で世界トップ10病院に選ばれたSheba Medical Centerのイノベーション拠点「ARC（Accelerate, Redesign, Collaborate）」と連携し、安全かつスケーラブルなAI医療ソリューションの実用化に取り組みます。これにより、Hippocratic AIはARCが形成する国際的なネットワークにも参加し、世界中の医療機関・研究者・スタートアップとの連携によって、さらなる社会的インパクトの拡大が期待されます。この提携では、共通のビジョンである「医療の豊かさの実現」に向けて、アクセスの拡大、質の向上、そして患者体験の革新を進める計画です。既にHippocratic AIの生成AI医療エージェントは、249万件以上の患者対応を行い、平均8.95/10という高い満足度を記録しています。CEOのMunjal Shah氏は、「Shebaとの提携は、安全で質の高い医療AIを世界中に届けるという当社の使命を大きく前進させるものです」と語っています。

Sheba側も、AIによる医療の再定義を目指しており、臨床と組織全体の革新を融合させたAI導入を推進しています。本提携は、同院がAIを活用した医療提供モデルを構築し、世界の先導役となるための一環です。ARC Innovation Centerを中心に、臨床医・起業家・研究者の協働を通じて、診断以外の患者対応領域への生成AI導入を実施していく予定です。初期導入は英語で行い、後にヘブライ語にも対応する見込みです。

中東地域を代表するSheba Medical Centerは、ヨルダンやエジプトなど近隣諸国からも多くの患者を受け入れるグローバル医療拠点です。同院の価値観である「包括性・人道主義・国際貢献」は、Hippocratic AIの「害を与えない」「患者第一」「平等な医療アクセス提供」という理念と一致しています。ARC創設者であるEyal Zimlichman教授も「これは単なる技術導入に留まらず、グローバルな医療の提供方法を再構築する取り組みです」と述べています。

Hippocratic AIについて
Hippocratic AIは、医療分野に特化した安全性重視の大規模言語モデル（LLM）を開発しているスタートアップです。El Camino Health、Johns Hopkins、Stanford、Microsoft、Google、NVIDIAなどの医療・技術機関出身の医師やAI研究者らとともに、CEOのMunjal Shah氏が共同創業しました。これまでに$278Mを調達しており、Andreessen Horowitz、General Catalyst、Kleiner Perkins、NVIDIAのNVentures、Premji Invest、SV Angel、そして6つのヘルスシステムから出資を受けています。同社は、安全なLLMを通じて世界中の人々に高度な医療知識を届け、医療のアクセスと成果を劇的に向上させることを目指しています。