Startup Portfolio
電解積層造形による次世代製造のFabric8Labs、WiwynnとECAM次世代コールドプレートをOCP Global Summit 2025で披露
Fabric8Labsは、Electrochemical Additive Manufacturing(ECAM)技術のパイオニアとして、Wiwynnと連携し次世代コールドプレートを共同開発し、OCP Global Summit 2025(10月13〜16日、サンノゼ・コンベンションセンター)で公開すると発表しました。Wiwynnのブースでは、Fabric8Labs独自のECAMプロセスで製造された最先端のコールドプレート群が展示されます。両面から未来のAIモジュールの熱を引き抜くパラメトリック最適化型ダブルサイド・コールドプレート、Fabric8LabsとWiwynnが共同開発した毛細構造を備える二相冷却コールドプレート、さらには350W/cm²を超える超高熱流束に対応するECAMマイクロチャネルの次世代設計が、Future Technologies Symposiumで紹介されます。
ECAMは、データセンター冷却ハードウェアの高度かつ複雑な形状を電解的に積層形成する製造プロセスで、チップのパワーマップに合わせたカスタム形状を量産レベルで実現します。AIサーバのコールドプレートに組み込むことで、ハイワットGPUやASICを対象に従来方式を上回る熱性能を提供し、AI・高密度ワークロードに最適化された冷却を可能にします。展示されるハードウェアは、ホットスポットへクーラントを的確に導く最適化フィン構造により、高TDPデバイスの最大チップ温度を5〜8℃低減し得ること、カスタムマイクロチャネル設計によりチップ全面の温度ばらつきを大幅に抑え、温度分散の指標で最大200%の改善を狙えること、そして冷凍・ポンプ電力の削減によるTCO低減が見込めることを示します。
Fabric8LabsのVP of Product & ApplicationsであるIan Winfield氏は、「ECAMはシリコンのパワーマップに直結した冷却ソリューションの設計と量産を可能にし、従来を超える効率・信頼性・性能を提供します」と語りました。WiwynnのSenior DirectorであるLentis Pai氏は、「AIサーバの熱課題は最重要テーマです。Fabric8LabsのECAMにより、当社のカスタムマイクロチャネル設計を実現し、将来のダイレクト・トゥ・シリコン冷却への道筋を開きます」と述べ、熱性能の向上とデータセンター展開効率の改善に期待を示しました。両社は、スケーラブルで高効率、かつ持続可能な冷却技術によってAIインフラのサーマルマネジメントを再定義し、データセンター冷却の限界を押し広げる考えです。
Fabric8Labsについて
Fabric8Labsは、電解積層造形(ECAM)による次世代製造を切り開くスタートアップで、米カリフォルニア州サンディエゴに本社を置きます。2015年創業。ECAM 3Dプリンティング技術を基盤に、エレクトロニクス、医療機器、通信、半導体分野でブレークスルーを提供し、データセンター向けには先進的な熱マネジメント、電源コンポーネント、半導体パッケージングのソリューションを展開しています。
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