Clinical Development AIのPhaseV、2025年に過去最高の成長を達成しAIパイロットから本格実装への移行を後押し

臨床開発向けAI/MLのリーダーであるPhaseVは、2025年の主要マイルストーンを発表し、高成長スタートアップから臨床開発最適化の業界パートナーへと移行したことを示しました。2025年は売上が約5倍に拡大し、契約単価も大きく伸長しました。顧客が、試験設計から実行までをカバーする4つの統合モジュールを横断してフルプラットフォームで採用する動きが強まったことが背景にあります。PhaseVは現在、世界のトップ製薬企業7社を含む40社超の製薬スポンサーおよびCROと提携しており、AI駆動の臨床開発に対する市場需要の強さを示したとしています。

この成長は、AccelとInsight Partnersが主導した5,000万ドルのシリーズA資金調達と、既存投資家の継続的な支援にも支えられました。CEO兼Co-founderのRaviv Pryluk氏は、2025年はAIのパイロットと期待が先行した年だった一方で、2026年には臨床開発での広範な導入と具体的なインパクトが進むと見通しを示しています。そのうえで、実証済みのAI手法を本格的に取り込めない企業は競争上の不利を被り得るとして、より高い精度と正確性、より低いリスクで次の段階へ進む重要性を強調しました。

PhaseVは、スポンサーに対して測定可能なROIを提供しているとし、従来手法と比べて臨床試験を最大40％短縮し、コストを50％削減できる可能性を示しました。数百万回規模の仮想設計シミュレーションを数分で実行し、施設選定を最適化し、リアルタイムでの試験モニタリングと実行を可能にすることで、試験成功確率（PoS）を30％超引き上げられるとしています。これにより、本来取りこぼし得た資産価値のうち、数十億ドル規模の価値創出につながる可能性があると説明しています。さらに予測精度を高める取り組みとして、患者単位のレコード200万件超を独自データレイクに統合し、がん、免疫、神経、消化器、希少疾患など多様な領域で20以上の疾患予測モデルを支えているとしています。

PhaseVは2025年に、CB InsightsのDigital Health 50、TechCrunchのAI Disruptors 60、Accel 2025 Europe AI 100への選出や、BioTech BreakthroughのAnalytics Solution of the Year受賞など複数の評価を得ました。研究面ではStatistics in Medicineに掲載されたGroup Sequential Designに関する研究を含む複数の新規スタディを公表し、Fierce Biotech WeekやCMO Summit 360、ASAのRegulatory-Industry Statistics Workshop、Joint Statistical Meetings（JSM）などの主要イベントでも発信を続けています。2026年に向けては、グローバルスポンサーとの取り組みを深化させ、縦型のAIプラットフォームを拡張して、薬剤パイプラインの加速、試験デザインと施設選定の最適化、患者アウトカムの改善に取り組む方針です。

PhaseVについて
PhaseVは、臨床開発を最適化する高度なAI/MLソリューションを開発する企業です。製薬スポンサーやCROが、適応試験、ベイズ統計、固定デザインの臨床試験を迅速に設計・実行し、治療効果のばらつきを解析して患者層別化を行い、将来の研究開発やポートフォリオ判断に活用できるプラットフォームを提供します。PhaseVは、試験コストを50％削減し、登録規模と期間を40％短縮し、試験成功確率を30％超改善したとする実績を掲げ、40社超の製薬・バイオ・CROに対して多領域で成果を提供してきたとしています。