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地球上のどこでも安全な飲料水を利用可能にすることを目指す"Vital Lyfe"がSeedで$24Mを調達
Vital Lyfeは、InterlagosとGeneral Catalystがリードし、Generational Partners、Cantos、Space VC、Also Capitalが参加したSeedで$24Mを調達した。
地球上のどこでも安全な飲料水を利用可能にすることを目指すVital Lyfeは、脱塩(淡水化)を利用し、従来の水供給システムから独立して動作する、全く新しい自律型かつ携帯型の「water-making technology(水生成技術)」を開発したと述べています。
Vital Lyfeの共同創業者(CEOとCOO)は、SpaceXのStarlink衛星コンステレーションプロジェクトでエンジニアリングリーダーを務めた経験を持ち、「航空宇宙の精密さとシステム思考」を水の生産に適用することで、高まる「世界的な水危機」に取り組もうとしていると語っています。
水へのアクセスは、本来問題であるべきではありません。水は地球上のほぼどこでも見つけることができます。地球表面の70%以上は海に覆われており、極地には膨大な淡水の氷が存在し、それは活用されるよりも早いペースで溶けています。毎日何百万リットルもの雨が降りますが、その大半は収集されていません。さらに、私たちが吸う空気にも凝縮によって取り出すことができる何百万ガロンもの水が含まれています。
あらゆる観点から、地球はまさに水の惑星ですが、それにもかかわらず、清潔で安全な飲料水は地球上の何百万もの人々にとって依然として手の届かないものです。Vital Lyfeはこの現実を変えることを目指しており、自然に存在するあらゆる水源を飲料水に変換する携帯型の水生成システムを開発しています。同社は世界中のどこでも利用できる技術を提供したいと考えていますが、現時点では特に、従来の脱塩がほぼ不可能と言える海洋環境を主なターゲットとしています。
Vital Lyfeは「personal water-making systems」という全く新しいカテゴリーを開発しており、飲料水への普遍的なアクセスを実現することに焦点を当てています。同社は単一の水処理方法だけに特化していないことを強調しています。
「従来の製品は、濾過や脱塩など1つのカテゴリーに特化する傾向がありますが、私たちのアプローチはモジュール式で、単一のデバイスプラットフォームで汽水、海水、塩分や生物汚染物質を含む淡水など、自然に存在する幅広い水源を安全に処理できます。」とVital LyfeのCheif Executieveは語ります。
同社はシステムの仕組みに関して慎重な姿勢を崩していませんが、その技術の核心が、コンパクトで高効率な浄化エンジンであると述べています。これは機械的イノベーション、高度な膜科学、スマートな電力管理を組み合わせ、脱塩のような大規模水処理技術に伴う産業的なフットプリントなしで、安全な飲料水を生み出します。氷、汽水、凝縮水など、利用可能なあらゆる水源にデバイスが適応できるという点で、原理はシンプルです。
多くの国、特にIsraelでは脱塩が成功していますが、飲料水・生活用水を得るための手法としては極めて汚染性が高く、膨大なエネルギーを必要とします。大量の濃縮塩水が排出され、それはどこに廃棄されても深刻な環境負荷を生みます。しかしVital Lyfeのpersonal water-making systemsは、このような環境ダメージを回避します。
「私たちは都市規模ではなく、人間規模で動作します。制御システムとポンプ効率により、回収率を低く設定しても製品を効果的に動作させることができます。これは、1ガロン以上の自然水源があれば、濃縮物を瞬時に希釈できるということです。環境負荷は実質ゼロです。」と同氏は述べました。
Vital Lyfeは、この技術がゲームチェンジャーとなり、特に遠隔地など、最も支援を必要とする何百万もの人々や組織に分散型でクリーンな水アクセスを提供することになると述べています。また、自然災害が発生し既存の水供給が途絶した場合など、緊急時にも重要な支援を提供します。
「水は全人類に不可欠であるにもかかわらず、多くの地域でその確保が依然として困難であるため、Vital Lyfeが非常に価値ある目標に挑戦しています。既存産業はこの課題を解決するために十分に枠を超えた発想ができておらず、代わりに革新はスタートアップ分野から生まれています。Vital Lyfeの創業者が航空宇宙分野の出身であることも興味深い点です。今回の資金調達は良いニュースであり、これによって早期に実用的なデバイスが見られ、地球の水問題の解決に寄与することを期待しています。」とConstellation Researchは述べています。
Vital Lyfeはこれまでに、海事団体、NGO、オフグリッドユーザーと協力し、水アクセスが伝統的に困難な多様な環境でデバイスの性能を検証してきました。こうした初期パートナーシップを通じて、耐久性と効率性を高め、より広い普及に向けた戦略を構築しています。
次にVital Lyfeは、製造体制を加速し、技術のフィールドデプロイメントを拡大し、来年には初のコンシューマー向け製品をローンチする予定です。新たに調達した資金により、Vital Lyfeは、プロトタイプのテスト段階から脱し、デバイスの量産体制を構築することを可能にする計画です。
「私たちは、レジリエントで適応性が高く、インフラの整備を待たずにコミュニティの水アクセスを変革できる技術を構築しています」と同氏は述べています。
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