イスラエルが、砂漠のテクノロジー・ソリューションのためのグローバル・スタートアップ・コンペティションを開催

イスラエルは、砂漠化と気候変動に対処するためのソリューションを求めて、砂漠技術を開発・促進するスタートアップ企業を対象とした国際コンペティションを開催します。砂漠化は、すでに30億人以上の人々に影響を与えている、深刻な現象です。イスラエルは昨年、この分野のスタートアップ企業のためのハブを作る機会に着目し、砂漠技術のネットワーキングコミュニティ「DeserTech」を立ち上げました。このコミュニティは、同国のネゲブ砂漠に位置するベエルシェバ市にある気候変動のためのイノベーションセンターの一部として運営されています。

イスラエルのTamar Zandberg環境保護大臣は、次のように述べています。「私たちは、イスラエルのイノベーションを世界の気候変動分野における変化のエンジンとして推進しており、スタートアップ・コンペティションは、新しいアイデアや画期的な開発のための力となります。イスラエルには、砂漠気候での生活の課題に対処するための革新的なソリューションを開発してきた長年の経験に基づく優位性があり、それらをDeserTechイノベーションセンターで実現しています。このセンターでは、気候危機とその影響に立ち向かう世界のすべての国のために、イスラエルのイノベーションを活用し、技術、研究、政策のミーティングポイントとしての役割を果たすことになるでしょう」

世界的なコンペティションは、ドバイ万博のイスラエル・パビリオンでDeserTechコミュニティによって発表されます。このコミュニティは、Merage Foundation Israel、Israel Innovation Institute、Ministry of Environmental Protection、Ben-Gurion University of the Negevが共同で運営しています。コンテストのパートナーは、在イスラエル・オランダ大使館、ヴォール財団、ブリティッシュ・カウンシル・イスラエル、在イスラエル・イギリス大使館です。

イスラエル・イノベーション・インスティテュートのJonathan Menuhin CEOは次のように述べています。「このコンペの目的は、数十億の人々の生活を向上させ、砂漠を繁栄させることを使命とするグローバルなタスクフォースを推進することです。また、ベエルシェバ市をこの分野の全国的、世界的な中心地としてアピールします。イギリスやオランダの企業にもイスラエルの企業と一緒に参加してもらい、砂漠化との戦いや砂漠での生活に適応するための技術的ソリューションを提案してもらいます」

このイニシアチブは、極端な気候、土地の劣化、水不足や水へのアクセスの制限、さらには人々の地理的な遠隔地や限界的な生活など、世界的な砂漠の課題に対処するための技術革新を後押ししようとするものです。2025年には、18億人の人々が絶対的な水不足に悩まされると言われています。砂漠環境は、世界の陸地の約40％を占め、世界人口の20％以上が居住しています。このコンペティションには、イスラエルと国際の2つのトラックがあり、受賞したスタートアップには3万1,000ドルの賞金が与えられます。

Merage FoundationのCEOであるNicole Hod Stroh氏は、次のように述べています。「イスラエル、特にネゲブは、砂漠での生活の課題に関連する学術的、技術的、応用的な知識を豊富に持っています。オランダ、イギリス、イスラエルの企業が、それぞれの技術をうまく応用し、共同でビジネスを行うことを促進するために、オランダとイギリスのトラックの賞品として、20社をネゲブでのセミナーに招待します。企業セミナーでは、参加者は、研究機関や産業機関を含むネゲブのエコシステムを熟知し、農業、再生可能エネルギー、水、インフラなどの分野で地元の起業家とつながり、砂漠の機会と課題を知ることができます。」