MARR Onlineで、弊社 秋元 信行 AT PARTNERS 代表取締役 General Partnerの連載 5回目最終回がリリースされました。第5回では、ここまでオープンイノベーション、Corporate Venturing活動推進にとって極めて重要と思われる点に焦点を当て各項目の1丁目1番1号エリア、事故事例、大手事業会社の現在位置を議論してきましたが、最後にそれらを「Treasure Map」としてまとめています。内容は、<a href="https://www.marr.jp/menu/ma_strategy/ma_venture/entry/38309" target="_blank" rel="noopener noreferrer">MARR Online</a>からお読みください。&nbsp;<figure class="image"><a href="https://www.marr.jp/menu/ma_strategy/ma_venture/entry/38309" target="_blank" rel="noopener noreferrer"><img src="https://res.cloudinary.com/dvsycmggz/image/upload/v1658460830/maar_0945e34cf1.jpg"></a></figure>&nbsp;

medium_maar2.jpeg.png

small_maar2.jpeg.png

thumbnail_maar2.jpeg.png

maar2.jpeg.png

【MARR Online 新連載】 第5回最終回 日本の第2創業期へ　オープンイノベーション元年

フィールドサービスにおいて「リアルタイムデータ」は単なる流行語ではなく、迅速な意思決定、現場との緊密な連携、そして成果向上を可能にする重要な要素です。しかし、多くの組織はその定義や実際的な活用方法を十分に理解していないのが現状です。2025年版「Emerging Field Service Technologies Report」では、回答者の67％がリアルタイムアクセスが大きな業務インパクトを持つと答えながらも、効果的に活用できている企業は一部にとどまることが示されました。真のリアルタイムデータは、単なるダッシュボードの可視化ではなく、現場から意思決定者へ、そしてその判断が現場にフィードバックされる双方向の仕組みを意味します。例えば、技術者がモバイルアプリでチェックインすると、その情報はスケジュール再調整、請求処理、コンプライアンス対応に即座に反映されます。この循環がなければ、可視化は単なる静的なスナップショットにすぎません。&nbsp;リアルタイムデータの要素は、現場での正確な入力、即時処理とシステム連携、適切なタイミングでの情報配信、そして現場へのフィードバックです。これらが機能しない場合、リアルタイム性は損なわれ、従来型の遅延やエラーを招きます。現場環境は常に変化するため、静的な情報では不十分です。例えば、設備が故障アラートを送信した際に、システムが最寄りの技術者を即座に割り当て、過去履歴を提示し、顧客に状況を通知することが求められます。この仕組みがなければ、対応は遅れ、顧客体験は低下します。さらに、リアルタイムデータは在庫補充や請求処理など内部の業務効率化にも貢献します。&nbsp;一方で、多くの組織はオフライン対応不足や手動作業、システム連携の弱さ、複雑なインターフェースといった課題に直面しています。リアルタイムシステムは、現場技術者が負担なく利用できるよう、自然なプロセスとして設計される必要があります。そのためには、標準化されたデジタルワークフロー、オフライン対応モバイル、シームレスなシステム統合、そして即時通知を可能にする自動化が不可欠です。TrueContextは、この課題に対応するため、バックオフィスシステムから必要なデータをオンデマンドで取得できる仕組みを提供します。これにより、技術者はオフライン環境でもシームレスに作業でき、必要な情報をリアルタイムで活用可能です。成功指標としては、初回修理率の向上、業務完了時間の短縮、在庫精度や顧客満足度の向上などが挙げられます。&nbsp;TrueContextについて TrueContextは、インテリジェントなフィールドサービスワークフロープラットフォームを提供する企業です。複雑で資産集約型のオペレーションを抱える大規模組織に向け、正確な作業ガイド、目的に沿ったデータ収集、意思決定に直結する高度な分析を提供しています。ノーコードのプラットフォームと即導入可能なソリューションにより、現場技術者から経営層までが進化し続ける環境を可視化・制御し、生産性、予測性、精度を高めることを可能にしています。&nbsp;

medium_TrueContext.png

small_TrueContext.png

thumbnail_TrueContext.png

TrueContext.png

フィールドサービス ワークフロー プラットフォームのTrueContext フィールド業務におけるリアルタイムデータの本質と活用方法

Stuutは、会計業務の効率化を目的に大幅な機能アップデートを発表しました。最新のアルゴリズムによりキャッシュアプリケーションの自動マッチング精度が向上し、手作業を削減しながら処理スピードを高めています。また、顧客が支払いページから利用できる「アカウントステートメント機能」を追加し、透明性の高い取引管理を可能にしました。&nbsp;さらに、Plaidとの統合による銀行口座連携、LLMインフラの監視強化、タスクに請求書を添付できる機能、顧客タグ付けによるセグメンテーション、Outreach機能の刷新、AIエージェントのカスタマイズ性向上、タスク分析など、多岐にわたる新機能を搭載しています。今後は、プロンプトベースのダッシュボードや控除・クレーム管理、オンボーディングの自動化、BIツールを用いた分析機能の追加が予定されています。また、StuutはAIを活用し、取引先企業内の有力なコンタクトを自動的に特定する機能も導入。これにより、営業活動の効率化と新しいビジネスチャンスの発掘が可能になります。&nbsp;Stuutについて Stuutは、AIを活用して売掛金管理を革新するスタートアップです。未払い請求の追跡やキャッシュアプリケーションを自動化し、企業のキャッシュフローを加速するプラットフォームを提供しています。CRM、CMS、ERP、KYCデータなど複数のデータソースを理解できる独自のAIエージェントを活用し、ワークフロー全体をインテリジェントに管理。エンタープライズ向けの堅牢な機能を備え、企業のDSO（売掛金回収日数）の短縮や健全な財務管理を支援しています。&nbsp;

medium_Stuut.png

small_Stuut.png

thumbnail_Stuut.png

Stuut.png

FinTechのStuutが、AIで会計業務を革新、新機能でキャッシュアプリケーションや顧客管理を強化

HealthExは、Epicと共にTrusted Exchange Framework and Common Agreement（TEFCA）を活用した新たな相互運用性を発表しました。これにより、患者はEpicを利用する医療機関から自身の医療記録をリアルタイムで取得・共有でき、HealthExのプラットフォーム上で複数の提供者や保険プランの情報を統合し、信頼できる第三者と安全に共有することが可能になります。この取り組みは、米国Centers for Medicare &amp; Medicaid Services（CMS）が掲げる「患者自身による医療記録へのアクセス」を推進する重要なステップであり、HealthExとEpicはその初期導入企業としてTEFCAのIndividual Access Services（IAS）を実現しました。これにより、1,500以上の病院と34,000以上のクリニックと接続可能となり、患者中心のAIアプリや研究の発展にもつながります。&nbsp;HealthExのCEOであるPriyanka Agarwal氏は「特別な提携を必要とせずにEpicと相互運用できるのがIASの強み」と述べ、全国規模の相互運用性をシンプルに実現できる点を強調しました。また、EpicのRob Klootwyk氏は「TEFCAにより患者は自分の選んだアプリにデータを移動できる」とし、プライバシーとセキュリティを確保した上での利便性向上に期待を寄せました。HealthExはこの統合を通じて、医療従事者の負担軽減、研究推進、患者体験の改善を目指しています。さらに、同社のコンセント管理基盤とAIによるデータポリシーエンジンが、患者の選択を尊重し、アクセス時に適切に反映される仕組みを保証します。&nbsp;HealthExについて 2022年に設立されたHealthExは、患者が自分の医療記録に安全にアクセスし、信頼できる第三者と共有できる「患者中心のデータ権利管理プラットフォーム」を構築しています。AI駆動のデータポリシーエンジンと監査可能なコンセント管理により、患者の意思を尊重しつつ医療機関が複雑なデータ環境を管理できるよう支援しています。HealthExは、医療データが常に患者の意思に基づいて責任を持って活用される未来を目指しています。&nbsp;

medium_HealthEx.png

small_HealthEx.png

thumbnail_HealthEx.png

HealthEx.png

HealthTechのHealthExが、Epicと連携しTEFCAを通じた患者アクセスを推進

Commureは、同社のAmbient AI技術を電子カルテ（EHR）プラットフォーム「MEDITECH Expanse」の医師向けモバイルアプリ「Expanse Now」に直接組み込んだことを発表しました。これにより、Expanse Nowを利用する医療機関は、臨床文書作成を効率化し、事務的負担を軽減しながら、医師が患者ケアに集中できる環境を整えることができます。この機能はすでに一部の早期導入者に提供されており、今後一般提供が予定されています。&nbsp;CommureのAmbient技術は、患者と医師の会話をリアルタイムでAIが自動的に記録・構造化する仕組みで、医師は平均して1日あたり90分の業務時間を削減できます。これにより、医師の認知的負荷を軽減し、診療中に患者に集中することが可能になります。CommureのCSOであるIan Shakil氏は「今回の統合は、医療機関をより高度で人間中心的なシステムへと進化させる重要な一歩」と語り、医師に効率性と患者体験の向上をもたらすと強調しました。&nbsp;統合はセキュアなデータ交換基盤を用い、生成された文書を正確にExpanse内の各セクションへ反映させます。今回の取り組みは、Ambulatoryケアや救急部門を含む幅広い診療現場での利用を想定したCommureの包括的な「Ambient Documentation Suite」の一部です。このスイートは、医療従事者のワークフローを維持しつつ、カスタマイズや高品質な記録を支援します。また、今回のExpanse Now統合は、すでにリリースされているモバイル・ウェブ版のAmbientソリューションを補完するもので、MEDITECH Expanseとの双方向統合を活用しています。&nbsp;Commureについて Commureは、企業規模の医療システム向けに次世代AIインフラを提供するヘルステック企業です。Ambient Intelligence、エージェント型AI、収益サイクルの自動化を単一プラットフォームに統合し、臨床現場や管理部門の業務効率化と患者エンゲージメント強化を実現しています。60以上のEHRと統合し、年間数百億ドル規模の請求業務を含む数百万件の診療や数億回のインタラクションを支えています。&nbsp;

medium_Commure.png

small_Commure.png

thumbnail_Commure.png

Commure.png

HealthTechのCommureが、MEDITECH Expanse NowにAmbient AIを統合、モバイルでの臨床文書作成を効率化

量子ソフトウェアをリードするClassiqは、Regev（Reggie）Yativ氏を新たにChief Revenue Officer（CRO）として迎え、グローバルなGTM（Go-To-Market）戦略を統括することを発表しました。Yativ氏は25年以上にわたるテクノロジー企業の成長経験を持ち、初期段階から時価総額数十億ドル規模へと導いた豊富な実績があります。米国や欧州での経験を背景に、SaaS、エンタープライズ、公共分野のソフトウェア事業を大規模に拡大してきました。&nbsp;Yativ氏は以前、Agora.ioでCRO兼COOを務め、創業者兼CEOと共にNASDAQ上場を果たし、3年間で収益を1500万ドルから1億5000万ドルARRに成長させました。また、Redis.ioでは初のグローバルGTM体制を確立し、Fortune 500の多くを顧客に取り込み、収益を1200万ドルから8000万ドルARRに拡大しました。&nbsp;ClassiqのCEO兼共同創業者のNir Minerbi氏は「需要が急速に拡大する中、Yativ氏の経験はClassiqをさらに成長させ、グローバルでの存在感を強化する」とコメントしました。Yativ氏も「Classiqを量子コンピューティングのオペレーティングシステムとして確立し、企業・政府・研究機関の顧客が量子の力を実用規模で活用できるようにする」と意欲を示しました。今回の人事により、Classiqは金融、製薬、自動車、防衛など多様な業界での量子コンピューティング活用を加速させ、グローバル市場での需要に対応する体制を一層強化します。&nbsp;Classiqについて Classiq Technologiesは、量子アルゴリズムの設計・最適化・実行を容易かつ大規模に可能にするプラットフォームを提供する量子ソフトウェア企業です。ハードウェアに依存しないアプローチと強固なエコシステム連携を武器に、研究から実証、商用化までの量子コンピューティング導入を加速します。Entrée Capital、Team8、Norwest、HSBC、SoftBankなどから出資を受け、世界をリードする量子ソフトウェア開発企業として注目されています。&nbsp;

medium_Classiq.png

small_Classiq.png

thumbnail_Classiq.png

Classiq.png

量子アルゴリズムの設計Classiqが、Regev Yativ氏をCROに任命、グローバル展開を加速

【MARR Online 新連載】第5回最終回日本の第2創業期へ　オープンイノベーション元年

関連ニュース

フィールドサービスワークフロープラットフォームのTrueContext フィールド業務におけるリアルタイムデータの本質と活用方法

コンシューマーエレクトロニクス企業の"Nothing"がSeries Cで$200Mを調達し評価額は英国で最新ユニコーンとなる$1.3Bに拡大

ID管理のJumpCloud：G2 Gridレポート150部門で評価、顧客支持を背景にリーダーシップを強化

清掃ロボットのSomatic、商業用トイレ清掃を革新する自律型ロボットを発表

次世代ゲーミングノートPCのFramework、Nvidia公認でGPUを簡単に交換可能に

大規模ネットワーキングソリューションのDriveNets、Semper Victusと提携しAIクラスター最適化のベストプラクティスを発表

IoTのMonogoto、2025年「IoT Evolution Product of the Year Award」を受賞

次世代フォトニクスコンピューティングのLightmatter、シングルモード光ファイバー上で世界初の16波長双方向リンクを実現

最新ニュース