Startup Portfolio
米国および同盟国向け防衛システムを開発する"Anduril"がSeries Eで$1.48Bを調達し、評価額は$8.48Bに
Anduril Industriesは、Valor Equity Partnersがリードし、Founders Fund, Andreessen Horowitz, General Catalystなど十数社の投資家が参加したSeries Eで$1.48Bを調達し、評価額は$8.48Bに達しました。同社は昨年6月のSeries Dで$450Mを調達しており、これまでの資金調達総額は$1.9Bに達しました。
仮想現実ヘッドセットメーカーであるOculus VRの創業者Palmer Luckeyが2017年に立ち上げた防衛技術のスタートアップであるAndurilは、米国および同盟国向けの防衛システムを開発しています。その製品は、監視塔からドローンまで多岐にわたるとされており、複数の防衛システムからセンサーデータを収集し、一元的なインターフェースを通じて軍人が利用できるようにする「Lattice」と呼ばれるソフトウェアプラットフォームも販売しています。
Oculus VRは、2014年にMeta(当時はFacebook)に$2Bで買収され、買収によってMeta(Facebook)が手に入れた技術は、その後、仮想現実ヘッドセットや関連ソフトウェア製品を製造するメタバース事業の一部となっています。
ソフトウェア市場は、Andurilが特に力を入れている分野で、Financial Times紙によると、同社のエンジニアのほとんどがLatticeプラットフォームに携わっているといいます。
2月には、自律型水中車両の開発に注力するスタートアップのDive Technologiesを買収し、対象を艦艇に拡大しました。その数カ月後には、オーストラリア海軍のロボット潜水艦のプロトタイプ3隻を開発する1億ドルの契約を獲得しています。
Andurilは、設立以来、他にも複数の防衛関連契約を獲得しています。1月には、米特殊作戦軍に対ドローン用の機器とソフトウェアを提供する約10億ドルの契約を獲得したと報じられており、また、Andurilの対ドローン技術は、米国防総省の防衛イノベーションユニットにも購入されています。
Financial Timesは本日、Andurilの年間収益が「数億ドル」であると報じました。このスタートアップは、米軍の複数の部門と、6つの同盟国と連携していると報じられています。
Andurilの今回の$1.48Bの資金調達は、SpaceXが5月に完了したとされる$1,725Bの投資に次いで、今年2番目に大きな資金調達になります。SpaceXの評価額は約$127Bに達したとされ、SpaceXは5月に、既存の投資家と従業員が$750Mを上限として株式を売却するセカンダリーセールを実施しました。