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CyberArkが15億4,000万ドルでマシンIDセキュリティVenafiを買収
イスラエルのサイバーセキュリティ企業CyberArkは、2024年最大の買収案件となる15億4,000万ドルを支払い、米国のVenafiを買収します。CyberArkは、金融サービス、エネルギー、小売、医療分野の政府や企業を不正から守るIDマネジメントソフトウェアを開発しています。同社はペタハ・ティクヴァで設立され、2014年にNASDAQに上場、現在はマサチューセッツに本社を構えています。今回買収するのは、マシンツーマシン接続のセキュリティに特化したソルトレイクシティのスタートアップVenafiです。この分野は複雑で急速に成長しており、CyberArkの現在の人間対マシンのセキュリティ活動と相補的です。
CyberArkは、世界最大級のソフトウェア専門投資家の一つThoma Bravoから、約10億ドルの現金と5億4,000万ドルの株式でVenafiを買収します。買収は今年後半に完了する見込みです。これは今年最大のイスラエル企業関連の買収案件となり、先月発表された不正検知スタートアップBioCatchの13億ドル買収を上回ります。
CyberArkのCEOであるMatt Cohenは「この買収はCyberArkにとって画期的な節目となり、人工知能時代、量子コンピューター時代に向けて、人間とマシンの全てのIDを適切な権限管理で保護するというビジョンを前進させることができます。VenafiとCyberArkが力を合わせることで、クラウドファーストの環境でマシンIDを保護する能力が拡大します」と述べています。企業はこれまでマシンからのID脅威に注目してこなかったものの、接続デバイスの指数関数的な増加により、対策を迫られるようになりました。CyberArkによると、ネットワーク環境内で認証や安全な通信に使われるマシンIDの数は、人間のIDの40倍に達しています。マシンIDはサイバー犯罪者にとって有望な標的となるため、接続と通信を安全に保つためには発見、管理、保護、自動化が必要不可欠です。Venafiはインターネット上の安全な通信を確保するための鍵と証明書を管理することでこれを実現しています。CyberArkは、Venafiの買収によりTotal Addressable Market(TAM)が約100億ドル増の約600億ドルに拡大すると見込んでいます。
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