Startup Portfolio
AIエージェントの認証基盤を構築するDescope、AI向けアイデンティティプラットフォーム「Agentic Identity Hub」を発表
ドラッグ&ドロップで簡単に外部アイデンティティ管理が可能なIAM(Identity and Access Management)プラットフォームを提供するDescopeは、新製品「Agentic Identity Hub」を発表しました。これは、AIエージェントやAIシステム、ワークフローにおける認証と認可の課題を解決する業界初のプラットフォームです。近年、企業や消費者向けのワークフローにAIエージェントや大規模言語モデル(LLM)が広く活用されるようになりました。しかし、多くの開発者は、AIシステムを外部のSaaSツールに安全に接続する方法や、AIエージェントを正しく認証して適切なアクセスとユーザーの管理下に置く方法に苦労しています。DescopeのAgentic Identity Hubはこうした課題を解決し、開発者がAIの構築と改善に集中できる環境を提供します。
新製品では、「Inbound Apps」によってアプリがOAuth標準に準拠したアイデンティティプロバイダーとなり、ユーザーの明示的な同意をもとに、AIエージェントが安全にアプリにアクセスできます。また「Outbound Apps」により、開発者は複雑なOAuthプロセスやトークン管理なしで、Gmail、HubSpot、GitHub、Slackなど50種類以上の外部ツールとAIエージェントを安全かつ簡単に接続できます。さらに、Model Context Protocol(MCP)用の専用SDKとAPIにより、開発者はリモートMCPサーバーの保護とOAuthベースの認可を容易に実装できます。DescopeのCEO兼共同創業者Slavik Markovich氏は、「AIが生活を容易にする一方で、AIを開発するエンジニアの負担を増やしてはいけません。Agentic Identity Hubは認証やアクセス制御の手間を大幅に削減し、AIシステム開発の本質的な作業に集中できるようにします」と述べています。
業界アナリストによれば、企業の70%以上がAI導入時にセキュリティやコンプライアンスを最大の懸念としており、エンタープライズレベルのアイデンティティ基盤整備が必要です。Descopeはこの課題に応え、統合的で安全な認証基盤を提供します。Descopeの製品はGoFundMe、Databricks、Navan、You.comなど数百社の顧客が利用しています。GoFundMeの最高製品技術責任者Arnie Katz氏は、「DescopeのInbound Appsにより、当社はチャリティパートナーとの連携を深め、寄付や募金活動をさらに容易にしました」と語っています。Descopeは開発者がインフラ構築に煩わされることなく、AIの可能性を最大限引き出す環境を整えています。
Descopeについて
Descopeは外部向けIAMソリューションを提供するスタートアップです。ドラッグ&ドロップで簡単に外部のユーザーやビジネスパートナー、API、AIエージェントの認証と認可を一元管理できます。Descopeを利用することで、顧客体験の向上、アカウント乗っ取りの防止、顧客およびマシンアイデンティティの包括的な管理が可能となります。
関連ニュース
Descope に興味がありますか?
最新ニュース
アメリカの地方、州、連邦レベルにおける公共サービスの提供を効率化するCivicTechの"Kaizen"がSeries Aで$21Mを調達
2025/10/31
健康情報を一つの体験に統合するAI健康アプリを開発する"Bevel"がSeries Aで$10Mを調達
2025/10/31
ストックホルム発の法律業界向けの共同AIプラットフォームの"Legora"がSeries Cで評価額$1.8Bで$150Mを調達
2025/10/31
Web3のYuga Labs、Amazon Gamesと提携し、OthersideでNFTゲームを共同開発
2025/10/31
Dental AIのVideaHealth、歯科向けアンビエントAIスクライブ「Voice Notes」を発表し、会話を数秒でカルテ化
2025/10/31