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データ統合のFivetranがAI時代を見据えCensusを買収、データ活用基盤を強化
データ統合分野のグローバルリーダーである米国カリフォルニア州拠点のFivetranは、AI時代を見据えてデータ活用機能を強化するため、リバースETLやデータアクティベーション、オペレーショナルアナリティクスを専門とするスタートアップCensusの買収に合意したと発表しました。FivetranはOpenAI、LVMH、Pfizer、Verizon、Spotifyなどの大手企業を顧客に持ち、SaaSアプリケーションやデータベース、ファイルなど多様なデータをクラウド上のデータレイクなどに集約・統合するソリューションを提供しています。
今回の買収により、Fivetranはデータ統合だけでなく、データウェアハウスからCRMや広告プラットフォームなどの業務システムにデータをリアルタイムで同期する「リバースETL」の機能を取り入れ、企業がデータを一元管理し、リアルタイムかつ自動的に意思決定へと活用できる完全管理型プラットフォームを提供することになります。買収は現金と株式の組み合わせで行われ、具体的な金額は非公開です。買収手続きは通常の承認プロセスを経て完了する予定です。
FivetranのCEOであるGeorge Fraser氏は、「今回の買収は当社にとって大きな一歩であり、顧客にとっても非常に意義深い出来事です。私たちの顧客は長年、単なるデータ集約だけではなく、リアルタイムでデータをビジネスに直接活用できるよう求めていました。Censusの統合によって、その要望を叶えることが可能になります」と述べています。
2018年に設立されたCensusはサンフランシスコに本社を構え、現在200人以上の従業員を抱えています。買収後はCensusのチーム全体がFivetranに加わり、共同創業者でCEOのBoris Jabes氏も経営陣に参画し、データアクティベーション戦略を牽引します。
Jabes氏は、「企業が真に必要としているのは、信頼性が高くモデリングされたデータをリアルタイムで日常業務に活かすことです。Fivetranはこれまでデータ統合のシンプルさと信頼性の業界基準を築いてきました。両社が手を組むことで、オペレーショナルアナリティクスとAIを活用したデータ活性化において最も包括的で信頼できるプラットフォームを提供できるようになります」とコメントしています。
Fivetranにとって、Censusは2021年に買収したHVR(エンタープライズ向け変更データキャプチャ)とTeleport Data(現Fivetran Teleport Syncの基盤)に続く3件目の買収となり、同社の年間経常収益(ARR)は最近3億ドルを突破しています。
Fivetranについて
Fivetranは、企業が異なるデータソースからの情報をクラウド環境にリアルタイムで統合し、分析や意思決定に活用するためのソリューションを提供するデータ統合プラットフォームのグローバルリーダー企業です。特にシンプルで安定性の高いデータ連携に定評があります。
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