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AI創薬のOrbis Medicines、Gefionスーパーコンピューターの導入で次世代経口マクロサイクル創薬を加速
経口マクロサイクル薬の開発をリードするOrbis Medicinesは、デンマーク初のAIスーパーコンピューター「Gefion」を導入しました。このスーパーコンピューターの導入により、AIを駆使した革新的な医薬品の開発を加速させます。Orbisが使用を開始したGefionは、デンマークAIイノベーションセンター(DCAI)が所有・運営し、1,528基のNVIDIA H100 Tensor Core GPUを搭載しています。大規模なAIプロジェクトに最適化されたこのシステムを活用し、Orbisが持つ独自のプラットフォーム「nGen」は、これまで以上に膨大で多様なマクロサイクル化合物を探索できるようになります。
OrbisのCEOであるMorten Graugaard氏は「当社の先進的なnGenプラットフォームをGefionの計算能力と融合させることで、従来の約1,400億種の化合物ライブラリーを超え、完全に新しいマクロサイクルのデザインが可能になります」と述べました。また同氏は「これにより、経口マクロサイクル薬の可能性をさらに引き出し、治療困難な疾患への新たな治療選択肢を提供できるでしょう」と期待を語っています。
Orbis Medicinesの会長であるMikael Dolsten博士は「Gefionスーパーコンピューターを活用し、当社が蓄積した膨大なデータと生成AIを組み合わせることで、既存の生物製剤市場を一新し、患者に新しい治療の可能性を提供する経口薬を迅速に開発できるでしょう」と話しました。
Gefionを運営するDCAIのCEO、Nadia Carlsten博士も「GefionはAIイノベーションを大規模に推進するために設計されており、専門性の高いOrbisとの連携で革新的な医薬品開発がさらに加速するでしょう」と述べ、今回の連携を歓迎しています。
これまでOrbisのnGenプラットフォームは、70万以上のマクロサイクル(nCycle)の設計・合成・試験を実施しています。今後Gefionを活用することで、特に従来注射でしか投与できなかったブロックバスター生物製剤を経口投与可能な新薬へと置き換えることが期待されています。
Orbis Medicinesについて
Orbis Medicinesは、経口マクロサイクル薬の創薬をリードするスタートアップです。同社が開発したnGenプラットフォームは、これまで経口投与が難しかったマクロサイクル薬の経口利用を可能にします。主に既存の生物製剤が対象とする標的タンパク質を狙い、注射投与の薬剤を経口可能な新薬に置き換えることを目指しています。これまでにNature CommunicationsやNature Chemical Biologyに研究成果が掲載され、累計1億1600万ユーロの資金調達を達成しています。デンマークのコペンハーゲンとスイスのローザンヌに拠点を置いています。
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