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2025/11/11

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合成生物学のEnzymit、世界初の細胞フリーHAのパイロット量産に成功し、サイズ可変・高純度を200Lスケールで実証

Enzymitは、植物由来のサステナブル原料生産で知られるアグリ・コープのCosunと共同で、酵素のみを用いる細胞フリー製法によるヒアルロン酸(HA)のパイロット量産(200リットル)に成功したと発表しました。今回のキャンペーンでは、マルチキログラム級の高純度HAを安定的に製造し、従来の発酵法と比べて工程効率と製品一貫性で優位性を示しました。

 

HAはフィラー、創傷治癒、ドラッグデリバリー、組織工学などで広く用いられる高付加価値バイオポリマーで、2025年の市場規模94.3億ドルから2035年には159.4億ドルへ拡大が見込まれます。高純度・高性能材料への需要が高まる中、Enzymitの細胞フリー製法は、同一の酵素プロセスのまま量産時に分子量を設定できる点が特長です。標準的な生産条件の調整のみで、約10 kDaから約4 MDaまで狭い分布幅のサイズを作り分けられ、酵素や生産生物の切替えを必要としません。

 

Cosun RD&IのCTOであるMarie Dobenesque氏は、「研究室プロトコルをパイロット規模へスケールしたEnzymitの歩みを支援できたことを誇りに思います。既存の製造設備上でプロセス開発と初回運転を成功裏に実施できたことは、細胞フリー技術の産業化を大きく前進させました」とコメントしました。

Enzymitの技術は、AI設計酵素を活用して生細胞を用いずに複雑なバイオプロダクトを合成する細胞フリーバイオマニュファクチャリング・プラットフォームです。従来のボトルネックを回避し、より迅速・クリーン・高効率な分子製造を可能にします。CEOのGideon Lapidoth氏は、「これはHA製造のブレークスルーであると同時に、分子の作り方の未来を示すものです」と述べ、細胞の限界に縛られない精密製造の実現を強調しました。

 

Enzymitについて
Enzymitは、AI設計酵素を用いた細胞フリーバイオマニュファクチャリングでグリーンケミストリーの革新を目指す合成生物学スタートアップです。細胞ベース手法を酵素合成へ置換することで、バイオ生産を競争力ある製造技術へと引き上げます。Khosla VenturesやGrove Venturesの支援を受け、必要な分子をオンデマンドに生産できる未来の実装を進めています。

 

TagsBioTechIsrael

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