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Agentic AIのKustomer、複雑なCXロジックを可視化・最適化するAI Assistantsを拡充
Kustomerは、AIネイティブなカスタマーエクスペリエンス(CX)プラットフォームとして、AI Assistantsファミリーに2つの新機能「Kustomer AI automation assistant」と「Kustomer AI observability assistant」を追加したと発表しました。オートメーションアシスタントは一般提供(GA)、オブザーバビリティアシスタントはアーリーアクセスとして提供されます。これらは、ワークフロー、ルール、ルーティングロジックから、実際の対話の中でのAIエージェントの振る舞いに至るまで、CXを動かしている仕組みを一望できるようにするためのツールです。Chief Technology OfficerのJeremy Suriel氏は、「自動化戦略が成熟し、AI導入が加速するなかで、チームは増大する複雑性を管理するインテリジェントなツールを必要としています。このアシスタントは、数秒でオートメーション全体を分析し、競合や矛盾、最適化の余地を洗い出し、ベストプラクティスを維持する手助けをします」とコメントしています。
多くの企業では長年の運用の中で、重複したワークフローや競合するルール、属人的でドキュメント化されていないロジックが積み重なり、CX責任者にとって“ブラックボックス化”した環境になりがちです。同時に、AIエージェントは顧客対応の前線でより多くの役割を担うようになっているものの、その意思決定プロセスは説明しづらく、トラブルシューティングも難しいのが現状です。Kustomerの新しいAI Assistantsは、こうした長年の課題に対処するために設計されています。AI automation assistantは、ワークフロー、ルール、ルーティングパスなどの決定論的ロジックを自動でレビューし、冗長な設定や矛盾、到達不能な分岐、実行されないロジックを特定します。一方のAI observability assistantは、AIエージェントの実行トレースを解析し、「何が起きたのか」「なぜそうなったのか」「どう改善できるのか」を平易な言葉で説明し、ツールコールの失敗や曖昧な指示、コンテキスト不足、誤ったナレッジ選択といった根本原因を明らかにします。
これらのAI Assistantsは、Kustomerの統合データモデルとオーケストレーションエンジンにネイティブに組み込まれているため、ワークフローや自動化、エージェント行動、顧客とのインタラクションをまたぐリアルタイムなインサイトを提供できる点が、スタンドアロンツールとの大きな違いです。CXリーダーは「どのロジックがいつ発火し、どのような結果を生んでいるのか」を瞬時に把握でき、手作業でルールを掘り起こしたり、AIの不具合を長時間デバッグしたりする負担を大幅に軽減できます。これにより、ルーティング精度の向上、解決時間の短縮、管理者オンボーディングの効率化といった運用上のメリットに加え、AIの精度・一貫性の向上とオペレーショナルリスクの低減、CSATの改善や平均応対時間の短縮といったビジネス成果も期待できます。現在、Kustomerは今回の2機能を含む合計6つのAI Assistants(オートメーション、オブザーバビリティ、ナレッジベース、AIエージェントチーム、ワークフロー、検索)をプラットフォームにネイティブ実装しており、追加費用なく利用できるとしています。
Kustomer AI automation assistantは今回の発表と同時に全顧客向けに提供開始されており、管理者はプラットフォーム内からすぐに自社の自動化ロジックを分析し、推奨修正案を適用することができます。AI observability assistantは、一部の顧客向けにアーリーアクセスとして公開されており、参加を希望する場合は担当のKustomer営業に連絡することでプログラムに参加できます。今後に向けてKustomerは、「人がコントロールするAIネイティブCX」を実現することを掲げており、近い将来には設定作業を簡素化し、導入初期のエラーを軽減する「AI setup assistant」の提供も予定しているとしています。
Kustomerについて
Kustomerは、AIネイティブなカスタマーエクスペリエンスプラットフォームとして、ブランドがより速く、よりパーソナライズされたサポートをスケールして提供できるよう支援しています。顧客、会話、ワークフローを結びつける統合データモデルを基盤に、すべてのインタラクションを一元的に可視化するとともに、反復的な作業の自動化、重要情報の抽出、リアルタイムなアクションを可能にします。オムニチャネルサポート、インテリジェントルーティング、AIアシスタントに加え、今回のAIネイティブなオートメーション分析とオブザーバビリティ機能を通じて、次世代CXの設計から運用・改善までを一貫して支えるプラットフォームを提供しています。
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