DefenseTechのCHAOS Industries、米陸軍G-TEADマーケットプレイスに採択され対ドローン能力を米国・NATOへ拡大

Coherent Distributed Networks（CDN）を基盤に防衛向けシステムを開発するCHAOS Industriesは、ドイツで実施されたProject Flytrap 4.5への参加を経て、米陸軍のGlobal Tactical Edge Acquisition Directorate（G-TEAD）マーケットプレイスに採択されたと発表しました。G-TEADマーケットプレイスは、米陸軍の各軍管区司令部（ASCC）およびNATOパートナーが、新興技術や能力を迅速に調達できる仕組みで、今回の採択によりCHAOSの技術は作戦現場での導入が容易になります。

Project Flytrap 4.5では、米兵とNATO諸国が協力し、無人航空機（UAS）に対抗するための低コストかつ可搬型のセンサーやエフェクターを評価しました。CHAOSのシステムは、戦術エッジで即応展開できるかを重視した競争的な評価プロセスを通過し、実地試験で能力を示したとされています。CHAOS IndustriesのCo-founder兼CEOであるJohn Tenet氏は、ASCCが新技術を迅速に取得できるマーケットプレイスの創設を評価し、同社のCDN能力を戦域全体の指揮官に届ける重要な一歩だと述べています。

G-TEAD採択は、CHAOSの遠征型センシングアーキテクチャと「ステイビハインド」能力に対する米陸軍の評価を反映しています。中核となるVANQUISH分散型早期警戒レーダーは、低SWaP（サイズ・重量・消費電力）で短距離から中距離のUAS、ミサイル、航空機を検知・追尾できます。CDNにより複数ノードを連携させ、既存の指揮統制やエフェクター構成を補完しながら、対ドローン防衛の選択肢を拡張します。CHAOSは2026年もVANQUISHシステムを用いた米陸軍の実験を支援し、現地訓練、統合支援、運用者のフィードバックを反映した迅速な改良を提供する予定です。これにより、実運用から製品更新までのフィードバックループを短縮し、兵士のニーズや新たな脅威に即応する進化を図ります。

CHAOS Industriesについて
CHAOS Industriesは、Coherent Distributed Networks（CDN）を基盤に、戦域での意思決定に時間を生み出す防衛技術を開発するDefenseTech企業です。全方位的なセンシングと分散アーキテクチャにより、軍、商用航空、国境警備の現場で迅速な対応と適応を可能にします。2022年創業で、8VC、Accel、Valor Equity Partnersなどから累計10億ドルを調達しており、本社はLos Angelesに、Washington, D.C.、San Francisco、Seattle、Londonに拠点を構えています。