放射線科向け生成AIソリューションのRad AIが、幹部人事を強化し成長加速へ

米国のヘルスケア向け生成AI企業Rad AIは、最高財務責任者（CFO）にBarrett Dwyer氏、最高収益責任者（CRO）にKevin Field氏を新たに迎えたと発表しました。両名の就任は、今年初めに発表した6,000万ドルのシリーズC資金調達に続くもので、同社の評価額は5億2,500万ドルに達しています。これまでに累計1億4,000万ドル以上を調達しており、需要の高まりを背景に、経営基盤と収益拡大体制の強化を図ります。

近年、画像診断件数の増加や放射線科医不足、老朽化したレポート作成インフラの影響で、医療現場には大きな負荷がかかっています。Rad AIは、放射線科領域に大規模言語モデル（LLM）をベースとした生成AIを初めて導入した企業であり、読影時間の短縮、精度向上、医師の負担軽減を実現するソリューションを提供しています。同社の顧客には、米国の医用画像診断の約50%を担う放射線科グループや医療システムが含まれます。

CFOに就任したDwyer氏は、BrightlineやModern Healthなどデジタルヘルス企業で財務戦略と拡大を牽引してきた実績を持ちます。CROのField氏は、Bamboo HealthやPatientPingで収益拡大を主導し、医療IT分野で15年以上の経験を積んでいます。両氏は、パートナーシップの深化や事業拡大を通じて、医師主導のイノベーションで患者の転帰改善に貢献するとしています。

Rad AIは、AIによるレポート作成支援「Rad AI Reporting」、所見自動生成「Rad AI Impressions」、患者フォローアップ支援「Rad AI Continuity」などの製品群を展開しており、放射線科の人手不足や医師の燃え尽き防止、診療フォロー漏れ解消などに寄与しています。同社は2024年にDeloitte Technology Fast 500で北米第19位の成長企業に選ばれ、2025年にはCNBC Disruptor 50にも選出されました。

Rad AIについて
Rad AIは放射線科向け生成AIソリューションのリーダーであり、AIを活用したレポート作成、所見生成、患者フォローアップの自動化により医師の業務効率と診療精度を高めています。数千人の米国放射線科医が利用しており、医療現場の生産性向上と患者ケアの質向上を両立しています。同社はCB InsightsやAuntMinnieからも有望な医療AI企業として評価を受けています。