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2025/11/17

Startup Portfolio

AIプロフェッショナルSNSのGigi、OpenAI、Sequoia支援のソーシャルネットワークが米国進出準備

パリ発のスタートアップGigiは、プロフェッショナル向けのAI搭載ソーシャルネットワークを開発している企業で、このたびKhosla Venturesから300万ドルの追加資金調達を行い、米国への本社移転に向けて動き出しています。今回の資金は、2023年にSequoia Capital、OpenAI、DST Global、Monasheesなどから調達した500万ドルのシードラウンドのエクステンションにあたるもので、累計調達額は800万ドルになります。新たな資本は、プロダクトの最新版開発を加速させるとともに、拠点を米国へ移し、現地でエンジニアリングチームを採用するために活用される予定です。

 

創業者のClara Goldは、「米国に行かないといけません。そこにタレントがいて、投資家がいて、プレミアリーグがあるのです」と語り、AIとソーシャルアプリの勝負所はシリコンバレーを中心とした米国市場にあるとの認識を明らかにしています。GigiはもともとAvaという名称で2023年にローンチされ、まずはユーザーと対話するAIアバターとしてスタートしました。その後、AIを活用してより良いマッチングを実現するデーティングアプリへとピボットしましたが、Gold自身が「自分はパートナーと交際中で、若いユーザー層と会話していながら、自分自身は一度もデーティングアプリを使ったことがなく、直感が持てなかった」と振り返るように、プロダクトへの解像度の低さから短期間で路線転換を決断しました。

最新バージョンのGigiは、プロフェッショナルな人間関係にフォーカスしたソーシャルネットワークとして再設計されています。アプリはAIを使ってユーザーに関する情報を収集・解析し、SNS上のつながり、オンラインでの言及、その他のシグナルなど、Goldが「非宣言的データ」と呼ぶ情報を浮かび上がらせます。さらに、ユーザーのカレンダーと連携して、誰と会っているのか、何に取り組んでいるのかといったコンテキストも把握し、そのデータに基づいて新たにつながるべき人をレコメンドします。Goldは、既存のLinkedInのようなサービスよりも「より意味のあるつながり」を生み出すことを目標にしていると語ります。

 

2024年5月にローンチされたGigiの新しいバージョンは、立ち上がりから2日間で15万人のユーザーを集めたとされ、その多くはシリコンバレーのユーザーだったと言います。Goldは、今後もこの地域を中心にユーザー基盤を拡大していく方針です。今回の追加調達によって、Gigiは今後約1年半分のランウェイを確保したとし、「プロフェッショナルの世界ではソーシャルキャピタルこそが通貨です。ネットワークや評判から引き出せる価値を、どうやってプロダクトとして具現化するかに挑んでいます」と述べています。Gigiは、AIを活用してプロフェッショナル同士の見えにくい関係性や信頼を可視化し、それを新しい形のソーシャルグラフとして提供することで、米国市場で「この課題を解きに行く」構えです。

 

Gigiについて
Gigiは、Clara Goldが創業したパリ発のAIソーシャルネットワークスタートアップです。もともとAvaとしてAIアバターサービスやデーティングアプリを展開していましたが、現在はプロフェッショナル向けのネットワーキングに特化したプロダクトへとピボットしています。AIを用いてユーザーのオンライン上の関係性や言及、カレンダーデータなどから非宣言的データを抽出し、より深く意味のある人脈をレコメンドすることを特徴としています。Sequoia Capital、OpenAI、DST Global、Monashees、Khosla Venturesなど一流投資家から資金調達を行い、本社を米国に移転しながら、シリコンバレーを中心としたグローバルなプロフェッショナルネットワーキングの再発明を目指して事業を展開しています。

 

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