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2025/11/25

Startup Portfolio

Infraと生成AIのGeniez AI、レガシーメインフレームとLLM、AIエージェントをつなぐ基盤で600万ドルをシード調達

Geniez AIは、レガシーメインフレームシステムとAIをつなぐインフラを開発するスタートアップとして、600万ドルのシード資金調達をクローズしたと発表しました。今回のラウンドはStageOne VenturesとCanapi Venturesが共同リードしており、「高コストなマイグレーションやシステム刷新なしにエンタープライズ基盤をモダナイズする」という同社のミッションを加速する一歩となります。

 

Geniez AIの中核技術は、メインフレーム上のデータソースと、大規模言語モデル(LLM)やAIエージェントをリアルタイムで接続するフレームワークです。これにより、金融、保険、ヘルスケア、小売、行政など、いまもメインフレームが中核業務を支えている産業において、レガシーシステム上に蓄積されたミッションクリティカルなデータを直接AIで活用できるようになります。既存システムの信頼性とスケーラビリティを維持したまま、AIによる高度な分析、自動化、意思決定を実現できる点が特徴です。同社のプラットフォームはメインフレーム上でネイティブに動作し、Model Context Protocol(MCP)などのオープンなGenAIプロトコルを活用します。オンプレミスおよびクラウド上のAIエージェントに対し、メインフレームデータへのシームレスかつリアルタイムなアクセスを提供し、OpenAIのChatGPT、AnthropicのClaude、MetaのLlamaといった代表的なモデルとも連携可能です。このアーキテクチャにより、企業はパフォーマンスやセキュリティを損なうことなく、基幹データに直接アクセスするインテリジェントなワークフローやアプリケーションを構築できます。

 

長年の課題だった「モダンなAIツールとレガシーインフラの統合」を解決することで、Geniez AIはパーソナライズされた顧客体験、予測分析、業務最適化など、新たなケイパビリティを企業にもたらそうとしています。データ移行や大規模なモダナイゼーションを必要とせずにこれを実現できる点は、「リスクを増やさずに俊敏性を高めたい」大企業にとって大きな魅力です。今回の資金調達により、Geniez AIはエンジニアリングとGo-to-Marketのチームを拡充し、エンタープライズテクノロジーエコシステムとのパートナーシップを強化するとともに、主要GenAIプラットフォームとの統合を深めていく計画です。同社は、「AIエージェントがエンタープライズインフラのあらゆるレイヤーをシームレスに横断し、レガシーシステムがイノベーションの足かせではなく“積極的なプレイヤー”になる未来」をめざしているとしています。

 

Co-founder兼CEOのGil Pelegは、「メインフレームは世界経済の中心にあり、最新のトランザクションデータだけでなく、AIにとって非常に価値の高い数十年分の履歴データを保持しています。私たちは、メインフレームの“パワーと信頼性”と、AIエコシステムの“イノベーションとスピード”を両立させようとしています」とコメントしています。

Canapi VenturesのCo-founder兼General PartnerであるNeil Underwoodは、「AIはもはや金融機関にとって“あったら良いもの”ではなく必須の基盤です。一方で、ほとんどの銀行はいまだメインフレーム上で動いており、Geniez AIはそこに大きな価値を解き放つための痛点に真正面から取り組んでいます」と述べています。

StageOne VenturesのFounder兼Managing PartnerであるYuval Cohenは、「Geniez AIのチームは、以前にModel9を創業し、2023年5月にBMC Softwareに買収されるなど、メインフレーム分野でのイノベーション実績を持っています。今回また一緒に取り組めることを非常にうれしく思います」と語っています。

 

Geniez AIについて
Geniez AIは、レガシーメインフレームシステムと最新のLLM/AIエージェントをリアルタイムで接続することで、エンタープライズインフラのモダナイゼーションを支援するスタートアップです。メインフレーム上でネイティブに動作するプラットフォームと、MCPなどのオープンGenAIプロトコルを活用し、ChatGPT、Claude、Llamaといったモデルから基幹データへの安全で高速なアクセスを可能にします。金融・保険・ヘルスケア・小売・公共分野など、メインフレームがコア業務を担う産業において、データ移行を伴わずにAIによる高度な分析・自動化・意思決定を実現することを目指しています。今回のシードラウンドで600万ドルを調達し、エンジニアリング・Go-to-Market体制強化およびパートナーエコシステム拡大を進めています。

 

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